書評とするほどでもないのかもしれないが、昨日『ケータイを持ったサル』を斜め読みしながら、つらつら物を考えた。帯にはこんなことが書いてある。 「ひきこもり」など周囲とのコミュニケーションがうまくとれない若者と、「ケータイ」でいつも他人とつながりたがる若者。両者は正反対に見えるが、じつは成熟した大人になることを拒否する点で共通している。これは「子ども中心主義」の家庭で育った結果といえる。現代日本人は「人間らしさ」を捨て、サルに退化してしまったのか? 気鋭のサル学者による、目からウロコの家族論・コミュニケーション論。 確かにそういう内容でもあるのだが、書籍の狙いとしては街に溢れる女子高校生を「ありゃ、サルだね」と思う大人の心をくすぐりたいというところだろう。女子高校生と限らないが、ケータイが普及してからの若い世代は、なんだかサルみたいだなという印象を上の世代は受ける。それをサル学的にみたら面白い