瀧口範子(ジャーナリスト) 【第31回】 2009年02月04日 日本の電機メーカーも見習いたい! IBMが挑んだビジネスモデルの創造的破壊 去る1月、IBMは二度にわたって立て続けにビジネス界を驚かせた。 最初は、1月20日に行われた2008年第4四半期の業績発表。この不況下でテクノロジー企業を含んだほとんどの企業の業績が悪化する中、IBMは純利益(継続事業)がウォールストリートの予想を上回って、前年同期の40億ドルから12%増の44億ドルになったと発表、2009年の見通しも明るいと強気に出たのだ。 だが、そのわずか数日後、同社で2800人とも4000人とも言われる解雇が行われているという噂が駆け巡った。これほどの大企業ともなると、解雇の規模は明らかにされることが多いが、同社は「発表しなくても違法ではない」と口を固く閉ざした。 好調な業績の中で、なぜ解雇を? だが、このふたつのニ