「殺してやる」「地獄に落としてやる」。留守番電話に残されていたのは、過激すぎるメッセージだった。弁護士の橋下徹大阪府知事が、山口県光市の母子殺害事件の被告弁護団への懲戒請求をテレビで呼びかけたことをめぐり、橋下知事の懲戒請求を申し立てた樺島正法弁護士の事務所に脅迫電話をかけたとして、東京都杉並区の派遣社員、河出公輝被告(34)が今年1月、大阪府警に逮捕、起訴された。河出被告は橋下知事の熱烈なファンだったといい「樺島弁護士が橋下知事を非難する週刊誌の記事を読んで憤りを覚えた」と容疑を認めたとされる。ゆきすぎた行為に及んだ理由とみられる、ゆがんだファン心理とは…。(吉田智香)■4回にわたる脅迫電話■ 大阪市内にある樺島弁護士の弁護士事務所。最初に脅迫電話がかかってきたのは、平成22年9月22日。電話は同25日、11月13日、18日と計4回に及んだ。 電話はいずれも発信者非通知。事務所は不在だっ