STAP細胞論文をめぐり、主要著者の若山照彦・山梨大学教授が発表したSTAP細胞にかかわる試料の解析結果が、誤っていた可能性があることが若山教授側への取材でわかった。「改めて詳細な解析結果を公表する」としている。 STAP細胞は、若山教授がマウスを提供し、理化学研究所の小保方(おぼかた)晴子ユニットリーダーがそのマウスから作製したとされていた。若山教授は先月、解析結果をもとに「STAP細胞は自身が提供していないマウスからつくられていた」と説明していたが、若山研究室の関係者は、STAP細胞は若山研究室にあったマウスに由来する可能性を認めた。 若山教授は6月16日に会見を開き、自身が保管していた試料について、第三者機関に依頼していた解析結果を発表した。STAP細胞と同じ遺伝情報を持つはずのSTAP幹細胞には、目印となる遺伝子が15番染色体に組み込まれていたと明らかにした。若山研究室では15番染
平成26年4月1日に公表した「STAP現象の検証計画」に、小保方研究ユニットリーダーを参加させることを6月30日に決定し、7月2日にマスコミ向けのブリーフィングを実施しましたが、その時に使用した資料を掲載します。 小保方研究ユニットリーダーが参加する「STAP現象の検証計画」の進め方 検証用実験室について(2014年7月15日追加)
STAP偽装細胞問題を対理研提案書に添って丁寧に考えているこの連載、韓国で発生した「クローンES細胞詐欺」に焦点を当てた次回稿を準備していたのですが、『新潮45』誌に注目すべき報道が出、予定を変更して、虚偽学術情報発信によるインサイダー取引の問題を検討したいと思います。 正直申して随分早く出てきたな、というのが感想で、6月半ば過ぎの段階でここまで話が進むとは思っていませんでした。 逆に6月にあると思われた懲戒など理研の処分は、様々な思惑で即解決とはならなそうな雲行き。今月この問題は動くと思っていましたが、推移をよく観察する必要があると思います。 「STAP論文捏造事件」 新潮45誌に発表された「『STAP論文捏造事件』その金脈と人脈」(小畑峰太郎+新潮45取材班)(7月号p.18-)は、思い切った内容に踏み込んだ力の入った記事で、久方ぶりに「社会の木鐸」という言葉を思い出しました。 記事の
STAP細胞の元論文すべての撤回が決まってから、世の中にこの騒動に関してまともなコメントをする記事が増え、不幸中の幸いと思っています。 1つ理解できるのは、特にバイオの研究に直接関わっている皆さんにとっては、デリケートな事情が多く不用意な発言がしにくいこと。いまや論文が全撤回されたことで、この種のブレーキはほとんど存在しなくなったと言っていいでしょう。 今回の問題は、決して珍しい話ではなく、構造要因を放置すればいくらでも繰り返されかねない問題であることは、どれだけ強調してもし過ぎることがありません。 7月7日(月) 夕方17:30から、東京大学文学部第一大教室(本郷キャンパス法文2号館)で哲学熟議「研究倫理と生命倫理・・・STAP細胞問題に端を発して」を開きます。お申し込みは、建物の安全管理上、お名前と確認できるメールアドレスを明記の上gakugeifu@yahoo.co.jpまで、メール
ハーバード大学のバカンティ教授らはNature論文発表直後に「STAP細胞移植した脊髄損傷猿が著しい回復をした」と発表した。 基本的に少なくとも霊長類を用いた移植実験では施設内倫理委員会の承認が必要となる。マウスならばそれほどでもないが、犬以上の大動物なら厳しい審査になる。今回の場合、彼所属のBWH(ハーバード大学医学部関連病院の1つ)で審査がなされているはずだ。よって、理研はバカンティ教授らと病院の広報にSTAP細胞関連の動物実験に関する審査資料の情報開示請求を行えばいい。 そこには「ハーバード産のSTAP細胞(STAP幹細胞)」に関する記述が詳細に書かれているはずだ。日本では理研のSTAP細胞(STAP幹細胞)に関する議論しかされていないが、ハーバード大学にSTAP細胞(STAP幹細胞)があったか否かがこれでわかる。 さて、関係者によれば「上記の猿は逃げた」とのこと。 もし、それが本当
5月5日の子供の日、東京大学本郷キャンパスで「哲学熟議」第2回「アンネの日記と戦後倫理」を開催しました。 連休中でもあり、少人数でこじんまりと、と思っていたのですが、JBpress、東京新聞の告知なども功を奏し、満場の参加者で熱のこもった議論が展開されました。 この連載でもお伝えしてきた通り、私は一芸術音楽家としてこの問題に答えるべく、駐日オランダ大使館、アムステルダムのアンネ・フランク・ハウスをはじめとする諸機関と協力のもと、アンネのテキストによる音楽劇場作品に着手することになりました。こうした国際プロジェクトのご報告も随時していきたいと思っています。 私たちのプラザファウンデーション・東京アートミュージアム(東京都調布市仙川町)では、これと併せて『隣人』現代イスラエル写真展を開催しています。ユダヤ系、パレスチナ系双方のイスラエル人作家による、中東の平和的共生を希求するアート展示は、現下
仲野徹 『笑う門には病なし!』 @handainakano STAP細胞とは、新生仔マウスの細胞を酸や機械的刺激といったストレスにさらすことにより『初期化』し作られた『全能性』の幹細胞。iPS細胞と違って作成に遺伝子の導入を必要としない、iPS細胞が分化できない胎盤の細胞にも分化できる、などの特徴がある。細胞分化の常識を覆す画期的な成果。 2014-01-30 09:00:04
【ワシントン=中島達雄】細胞に強い刺激を与えただけで作製できる新たな万能細胞「STAP(スタップ)細胞」の開発に理化学研究所と共にかかわった米ハーバード大の研究チームが、脊髄損傷で下半身が不自由になったサルを治療する実験を進めていることを30日明らかにした。 研究チームの同大医学部・小島宏司医師によると、脊髄損傷で足や尾が動かなくなったサルの細胞を採取し、STAP細胞を作製、これをサルの背中に移植したところ、サルが足や尾を動かせるようになったという。 現在、データを整理して学術論文にまとめている段階だという。研究チームは、人間の赤ちゃんの皮膚からSTAP細胞を作る実験にも着手。得られた細胞の能力はまだ確認中だが、形や色はマウスから得たSTAP細胞によく似ているという。
酸などのストレスを与えることで細胞が初期化されるという、けっこう衝撃的な研究成果が理化学研究所らのグループにより発表された。 体細胞の分化状態の記憶を消去し初期化する原理を発見: 理研プレスリリース 「間違い」と言われ泣いた 新型万能細胞を開発した30歳女性研究者: 産經新聞 Stimulus-triggered fate conversion of somatic cells into pluripotency: Nature Bidirectional developmental potential in reprogrammed cells with acquired pluripotency: Nature Acid bath offers easy path to stem cells: Nature ・背景 我々の体は色々な種類の細胞でできている。筋細胞や神経細胞や血液細胞とい
皮膚などの体の細胞を弱酸性の溶液に30分間ほど浸すだけで体のさまざまな組織になる「万能細胞」を作り出すことにマウスの実験で成功したと理化学研究所などの研究グループが発表しました。 これまでの生物学の常識を覆す画期的な成果として注目を集めています。 神戸市にある理化学研究所発生・再生科学総合研究センターの小保方晴子研究ユニットリーダーなどのグループは、生まれてまもないマウスのリンパ球を弱酸性の液体に30分ほど浸し、その後、培養したところ、さまざまな種類の細胞に変化する能力を維持する遺伝子が活性化することを突き止めました。 そしてこの細胞をマウスの体内に入れると、実際に皮膚や筋肉などのさまざまな細胞に変化するのを確認できたということで、「刺激を与えることでさまざまな細胞になる能力を獲得した」ことを意味する英語の頭文字から「STAP(スタップ)細胞」と名付けました。 こうした能力を持つ細胞は、皮
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