松本市と市教育委員会は6日、ともに国宝の松本城天守や旧開智学校校舎に、消火用スプリンクラーの設置を検討していると明らかにした。消火栓や消火器は配備しているが、パリ中心部の世界遺産ノートルダム寺院や那覇市の首里城の火災を踏まえ、迅速な初期消火態勢を確立する狙いで、文化庁と調整を進める。 松本城の太鼓門や黒門への設置も検討。市教委松本城管理事務所によると天守には消火栓14基と消火器45台、太鼓門と黒門にも消火器などを配備済みで、人が操作する。機械式スプリンクラーだと、より素早く消火できる。 松本城は耐震診断の結果、天守は震度6強以上の地震で、乾小天守の1、2階部分が強度不足で倒壊の危険性があるなどと判定された。市教委は文化庁と協議し、耐震対策工事に合わせてスプリンクラー設置を目指す方針。 旧開智学校校舎については、本年度中を目指してきた保存活用計画策定が来年度以降にずれ込む見通し。策定に合わせ