福島県漁連は昨日、1年以上にわたって自粛していた漁業を来月から試験的に再開することを決めました。漁業再開の課題について合瀬宏毅(おおせひろき)解説委員です。 Q.いまなぜ再開に踏み切るのでしょうか。 福島はもともと黒潮と親潮がぶつかり合う良い漁場に恵まれ、震災前の漁業生産量は全国11位と、漁業や水産加工業が盛んな地域でした。 ところが福島第一原発による事故によって、一部の魚介類から基準を超える放射性物質が検出され、1年以上にわたって漁の自粛が続いている。このままだと漁業も、水産加工業も再生が見込めない。 そこで検査態勢も整備しつつ、試験的な操業に取り組みことにした。 Q. どういう魚を対象にするのか 当面は福島県北部、原発から30キロメートル離れた海域で漁獲するヤナギダコ、ミズダコ、シライトマキバイの3種類に限定し、検査を積み重ねながら、徐々に魚種を拡大していく予定です。 ヤナギダコ