【ベルリン=石川潤、ワシントン=坂口幸裕】米欧カナダの6カ国と欧州連合(EU)は26日、ロシアに追加制裁する方針を表明した。ロシアの中央銀行に初めて制裁を科し、ロシアの外貨準備を使えなくして通貨ルーブルの防衛を困難にする狙いだ。大手銀行などを国際決済網から排除することも決めた。数日中に実施する。岸田文雄首相は27日、米欧の制裁への参加を表明した。国際決済網からの排除は、ロシアからのエネルギー供
マイホームを購入した際、頭金の割合を1割以下で住宅ローンを組んだ人が20代と30代では60%以上にのぼったことが、民間のシンクタンクの調査で分かりました。 「三井住友トラスト・資産のミライ研究所」はことし3月に住まいや資産形成に関するアンケート調査をインターネットで行い、全国の20歳から64歳の男女、1万人余りから回答を得ました。 それによりますと、持ち家を購入した際の頭金の割合について聞いたところ20代は1割以下が61%、30代は1割以下が67%にのぼりました。 頭金の目安としては2割から3割が一般的とされてきましたが、住宅ローンの金利が低い状況が続いているほか、住宅ローン減税の特例措置の期限が延長されたことなどを背景に、頭金を十分用意せずに購入する人が増えているとシンクタンクでは見ています。 一方、頭金の割合が低いと毎月の返済額が増えて、負担が重くなったり、金融機関によっては借り入れ金
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NTTドコモが提供する電子決済サービス「ドコモ口座」を利用して、銀行から不正に現金を引き出す被害が相次いでいる。七十七銀行(宮城県仙台市)は9月7日、同行の顧客に被害があったとしてドコモ口座への新規登録を当面停止すると発表。中国銀行(岡山県岡山市)、大垣共立銀行(岐阜県大垣市)、東邦銀行(福島県福島市)も8日、同様の理由で新規登録の停止を発表した。 地銀ばかりで被害 なぜ? 今回被害が発生しているのはいずれも地方銀行。NTTドコモはITmedia NEWSの取材に対し「被害のあった銀行はいずれも『Web口振受付サービス』を使ってドコモ口座と連携していた」と話す。 Web口振受付サービスは、地銀ネットワークサービス(東京都中央区)が提供する、収納企業(決済サービス提供社)と地方銀行の連携サービス。ユーザーは収納企業のWebサイトを通じて預金口座振替の新規登録などの手続きを行える。 ユーザーが
静まり返った住宅街にたたずむ1棟のアパート。表札代わりの看板には、物件名を隠すかのようにテープが張られ、真横には殴り書きで別のアパート名が掲げられている。 テープの下から、うっすらと文字が透けて見える。そこには「かぼちゃの馬車」とあった。 「かぼちゃ畑」化する足立区 東京都足立区。かつてスマートデイズが展開していた女性専用シェアハウス「かぼちゃの馬車」が、区全域にわたって林立する。記者の取材によれば、足立区内にはかぼちゃの馬車が少なくとも83棟存在し、さながら「かぼちゃ畑」の様相を呈する。同社の別ブランドのシェアハウス「STEP CLOUD」(ステップクラウド)も含めれば、その数は120棟にまで増える。 700人以上のオーナーや融資元のスルガ銀行をも巻き込み、社会問題へと発展したかぼちゃの馬車。スマートデイズは5月に破産手続き開始が決定し、スルガ銀行もオーナーや被害弁護団との間で、元本減額
鳥取県日南町(増原聡町長)が、地元の地銀・鳥取銀行(平井耕司頭取)に預けていた約5億6千万円を全額解約した。同銀が町内から支店を撤退すると発表したことへの「対抗策」。収益力回復のため支店の再編を進める地銀側と、住民の利便性低下に危機感を抱く自治体側が対決する構図になっている。 発端は29日、鳥取銀行が県内外の5店舗を移転すると発表したこと。日南町内に唯一置いている生山(しょうやま)支店を隣接する日野町に移転する内容が含まれていた。支店は来年1月に移転し、現金自動出入機(ATM)が残る。 町側は反発。増原町長は30日、町の預金を全額解約して別の二つの金融機関に預け直したほか、町職員全員に向けて給与の振込口座が鳥取銀行の場合は別の金融機関に変更するようにお願いするメールを送信した。 増原町長は取材に対し、「移…
投資信託を保有していた顧客の半数近くが損失を抱えていたことが金融庁の調査でわかった。一部の銀行が、同じ顧客に何度も商品を売り買いさせる「回転売買」で手数料を稼ぎ、個人の資産形成を妨げている恐れがある。 金融庁が大手銀行や地方銀行計29行を対象に、投信を購入した価格(販売手数料を含む)と、今年3月末時点の価格の運用損益を調べた。この結果、46%の顧客が損失を抱えていた。 最近は、米国や日本では株高基調にあり、投信を持ち続けていれば、損を出しにくい状況にあるが、多くの人が損をしていたことになる。金融庁は「銀行の回転売買で、顧客は十分な収益が得られていない可能性がある」と分析する。 また、投信を保有する期間が長いほど、顧客は利益を得ていた。手数料の高さに、受け取る利益の大きさが連動する関係がみられないことも改めて確認された。投信を購入した時に支払う手数料などによって、利益が目減りするからだ。
経営不振が続き、自力での再建が困難になっている大塚家具の身売り交渉をめぐり、取引銀行が買い手候補に推している家電量販大手ヨドバシカメラが、大塚家具を買収する意向がないことを明らかにした。ヨドバシ首脳が朝日新聞の取材に対し、「買う気はない」と明言した。買い手候補は事実上、貸し会議室大手のティーケーピー(TKP)1社に絞られた形で、詰めの交渉が続いている。 複数の交渉関係者によると、大塚家具の取引銀行は、ヨドバシが大塚家具に対する株式公開買い付け(TOB)を実施し、子会社化することを提案した。大塚家具より企業規模が小さく、経営再建の手腕も未知数なTKPが買収するより、インターネット通販で家具販売を強化しているヨドバシが傘下に収める方が相乗効果を期待でき、経営再建につながる可能性が高いと判断した模様だ。 しかし、ヨドバシの首脳は取材に対し、「大塚家具から直接話をもらったこともない。買うだけの魅力
13年前、東京都の当時の石原知事の肝煎りで開業した「新銀行東京」の名前が姿を消しました。ほかの2つの地方銀行と合併し、1日から「きらぼし銀行」として営業を始めました。 東京・港区の本店で開かれた式典では、持ち株会社「東京きらぼしフィナンシャルグループ」の味岡桂三社長が「合併は地銀として存在感を高めていくための通過点だ。地域ナンバーワンの銀行を目指したい」とあいさつしました。 「きらぼし銀行」は総資産がおよそ5兆6000億円で、東京を中心に164の店舗を展開しています。地域の金融機関の経営環境が厳しさを増す中、重複する店舗の統廃合を進め、3100人いる従業員を4年後の2022年度までにおよそ20%減らす一方、中小企業向けの相談業務に力を入れる方針です。 今回の合併によって、平成17年に当時の石原都知事が貸し渋りに苦しむ中小企業の救済を理由に開業し、一時、経営危機に陥った「新銀行東京」の名前が
シェアハウスの闇(上) 賃料収入に期待してオーナーになった1千人規模の会社員らが、億単位の借金を抱えて途方にくれる事態となった「シェアハウス投資」。不動産業者はどんな手口でオーナーを集め、銀行はなぜ多額の融資をしたのか。問題の背景を探った。 「もうおしまい。死ぬしかないかもしれない」。東京郊外の老夫婦のもとに昨秋、取り乱した娘から突然電話がかかってきた。 娘の夫が知らないうちにシェアハウス2棟を建てる契約を結び、2億円もの借金を抱えたのだという。不動産業者スマートデイズ(東京)が、賃料で年8%の高利回りを約束した。ところが、賃料が払われなくなることが着工前にわかり、更地と30年続く毎月100万円の借金返済が残った。 東京北西部にある二つの土地を鑑定してもらうと、買った値段は相場より3~4割割高だった。転売しても千万円単位の赤字になりかねない。ローンを組む銀行に窮状を訴えると「(借金返済のた
三菱東京UFJ銀行が、独自の仮想通貨の開発を進めていることが分かった。ITを活用した新しい金融サービス「フィンテック」の一つで、実用化されれば、金融取引などの管理にかかる費用を大幅に節約し、国際送金や振り込みの手数料を安くできるという。当面「行内通貨」と位置づけるが、円と交換できるようにして同行の利用客らに発行する構想もある。 邦銀による仮想通貨の開発が明らかになるのは初めて。同行幹部らによると、独自の仮想通貨は、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)から「MUFGコイン」と名付けた。昨秋から開発に着手し、コインをスマートフォンに取り込むアプリケーションの試作品がほぼ完成。スマホによるコインのやり取りを検証し、銀行が手がける仮想通貨にふさわしい仕組みを研究する。 三菱東京UFJをはじめほとんどの邦銀は、銀行を通るすべての金融取引のデータを行内の大型コンピューターで管理し、システム投
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