兵庫県尼崎市の稲村和美市長は19日、阪神尼崎駅南東の同市北城内で再建工事が進む「尼崎城」の一般公開を来年3月29日から始めると発表した。産業都市として歩んできた同市だが、再建される城を新たな観光の目玉に位置付ける。訪日外国人客も視野に体験型の施設にするといい、年間15万人の来場者を目指す。 尼崎城は江戸初期に尼崎藩主の戸田氏鉄(うじかね)が築いたが、1873(明治6)年の廃城令に伴って取り壊された。現在は城址(じょうし)公園となっているが、2015年、同市で創業した家電量販店ミドリ電化(現エディオン)の創業者安保詮(あぼあきら)さんが私財での天守復元を同市に打診。今年10月末の完成後に建物が寄贈され、市は内部の展示などを担う。 城は江戸中期の「尼崎城分間(ぶんげん)絵図」などを基に、高さ約24メートルの四重天守と二重の付け櫓(やぐら)を鉄筋コンクリート造りで再現。内部はエレベーターが設けら