新京成電鉄(松戸-京成津田沼、26・5キロ)が21日、全線開通60周年を迎える。60年間で車窓風景は田園から首都圏の都市へと一変、小さな電車は最新の6両編成になったが、沿線住民の足としての役割は昔も今も変わらない。当日からは記念乗車券の限定販売も行われる。 新京成電鉄線の基になったのは旧陸軍の演習線だ。千葉-松戸間45キロのうち、同電鉄が津田沼-松戸間の払い下げを受け、昭和22年12月27日に新津田沼-薬園台間2・5キロを開通。その後に路線を徐々に延ばし、初富-松戸間の工事が完了して30年4月21日に全線が開通した。資金と資材の不足を民間企業や鉄道各社の支援で乗り切り、鉄道連隊時代のルートからは西に大きく外れていた国鉄(現JR)松戸駅への乗り入れも松戸市や国鉄の協力で実現したという。 全線開通当日は多くの市民が午前5時32分の始発電車を松戸駅で見送り、東口では演芸大会が開かれた。祝いの花火