前回はパクり(盗作・剽窃)問題の経緯に重点を置いて書いた。本記事では論点に重点を置いて書いていく。 ++++++ ★目次 2.パクり(盗作・剽窃)問題の論点 2.1 手順に関する権利のようなものは存在するのか? 2.2 手順のオリジナリティに関する検証 2.3 将棋書籍におけるオリジナリティ 2.4 参考文献について 2.5 本件ははじめての事態 +++++ ◆前回『第一回「パクりをめぐる経緯と論点」①経緯』 2.パクり(盗作・剽窃)問題の論点 2.1 手順に関する権利のようなものは存在するのか? これはそもそも論である。 将棋の棋譜や手順そのものに「著作権」「先に発見した者の権利」などはあるのだろうか?8月3日にsuimon氏から千田氏の抗議内容を聞いて思ったのはそのことだった。 過去に戦法に関しては居飛車穴熊の元祖をめぐる裁判があったと記憶している。だが、手順について同一であるから抗議