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ブックマーク / academist-cf.com (2)

  • ナメクジの出現を予測する!- 市民科学と最新統計の融合

    外来種問題は突然に 2014年7月某日、札幌市の円山原始林で私が出会ったのは、体長15cmもの巨大な豹柄のナメクジ、マダラコウラナメクジでした。私はそれを知っていました。過去に一度だけ、ドイツ・ドレスデンの森の中で見たことがあったからです。北欧原産のナメクジがどうしてここに? 慣れ親しんだ円山の森に現れた、不似合いな新参者との突然の出会いに、目眩がしました。私の知る北海道の生態系は、これからいったいどうなってしまうのか? 我々ヒトの生活への影響は? 体長15 cmほどのマダラコウラナメクジ 市民のブログが教えてくれた 予期せぬ出会いに衝撃を受けた私は、研究室に戻るや否や、飛びつくように現状を調べ始めました。わかったことは、マダラコウラナメクジが2006年に茨城県で最初に侵入・定着が確認されたということ、さらに2010年には福島県、2012年には長野県にも侵入し勢力を拡大しているということで

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  • ゆりかごから墓場まで – 生物考古学が明らかにする江戸時代のあるおばあさんの一生

    生物考古学の発展 縄文時代や江戸時代など、過去の人びとの暮らしや生死を明らかにする研究分野というと、多くの方々は考古学や歴史学を思い浮かべるのではないでしょうか。そうした分野に加えて、生物考古学 (bioarchaeology)という研究分野があります。遺跡から出土した人骨や動物骨の形態を調べたり、DNAを分析したり、化学分析を実施したりなど、生物学や地球化学の手法を主に利用して、当時の人びとの生死、性、健康状態、集団構造など、考古学や歴史学上の研究課題に答えようとする分野です。 生物考古学の特徴のひとつは、そのアプローチの多様さです。ほかの分野の最先端の分析手法によって得られた知見を、考古学や文献史学の情報と組み合わせることで、従来の研究よりずっと鮮やかに、多方面から、過去の人びとの生き様を復元できるようになります。 今回、私たちは、同位体分析という手法を適用することにより、江戸時代の

    ゆりかごから墓場まで – 生物考古学が明らかにする江戸時代のあるおばあさんの一生
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