ロシアのウクライナ侵攻の出口が見えなくなっている。 和平交渉の進展とロシア軍の首都キーウからの撤退で、事態が収束に向かい始めたかもしれないとの淡い期待を抱いたのも束の間、ロシア軍によるものと見られる民間人に対する数々の殺戮行為が明らかになり、また首都周辺からの撤退もどうやら単なる部隊の再配置だったことが明らかになってきたことで、2月24日の軍事侵攻から1か月半を超えたウクライナ戦争は長期化の様相を呈し始めている。 既にウクライナ各地では一般市民に甚大な被害が発生しており、それだけでもロシアによる軍事侵攻は許されざる国際法違反だが、戦況がプーチン大統領が当初、期待したような短期で決着が付くものにならなかったことで、新たな、そしてより重大な懸念が現実のものとなってきている。ロシアによる核兵器の使用と、それが第三次世界大戦を引き起こしかねない可能性だ。 CIAなどによるインテリジェンス(諜報活動