『14歳と学ぶ「働く」ための教科書』(日本経済新聞出版社刊)は、居酒屋チェーン「和民」などを展開するワタミグループの渡邉美樹会長が、自ら理事長を務める郁文館夢学園の中学生を相手に労働観や人生観を語る本である。2008年発行の『14歳からの商い』の文庫化だ。 まえがきで渡邉氏は、いきなり「就職難」に対する厳しい姿勢を語る。渡邉氏は「なぜ内定が取れないのかわからない」と嘆く学生に対し、こう問いたいという。 「じゃあ、将来仕事に就くために大学時代、高校時代、あるいは中学時代、目標を持って努力を積み重ねてきましたか? 何か行動を起こしましたか?」 ◇ ニートは「社会に対する責任放棄」である 目標に向かって行動を起こし、何かの形で残すことができる人は「就職先に困るはずがありません」「なかなか就職が決まらないという人は、学生時代に目的意識なく過ごしてきてしまったツケが回ってきた結果」と言い切る。