ここ2年くらい、うっすらと無気力な状態が続いている。 20代から30代は結婚と離婚を経験し、離婚後は仕事中心にがむしゃらに生きてきた感じがあって「ちょっと疲れたのかな」くらいに思っていたのだけど、しばらくして「ああこれがいわゆるMidlife Crisis(中年期の心の葛藤)なんだな」と思うようになった。 仕事に関しては、クライアントに年下が増えたことでお互いやりづらい場面が増えたり、よく一緒に仕事をしていた人たちが第一線から退いたりで、今まで楽しくやりがいを持って取り組んでいた仕事があまり楽しくなくなってしまった。会社に残っていれば今ごろ管理職としてチームで仕事が出来ていたのに、などと独立して以来初めて後悔というか迷いが生じたりもした。 日本で定年まで勤めあげられる女性はまだ少数派だと思うのだけど、自分にそれが出来るか自信がない。かと言って家庭を築いているわけではないし、この先どうやって
仕事のスランプを迎えていて色々思うところを吐き出そうと書き始めたのだけど、世の中がこんな風に薄暗いご時世だから、何か楽しいことについて書くことにした。 昨日、Twitterのハッシュタグで「#いいねの数だけ好きなモノを暴露する」というのがあって、自分の好きなものは何だろうと思いを巡らせていたら、食べ物ばかり思い浮かぶことに気付いた。私は毎食「できるだけ美味しいものを食べたい!」と常に思っている食いしん坊だ。食べるだけでなく、料理風景を見てその食材の変化に注目したり「どんな味かな?」と想像したりするのがとても好きなので、料理番組や食べ歩き番組はもちろん、料理がテーマの小説やドラマを好んで手に取ることが多い。料理の腕前は中途半端だけど(笑)作るのも好きだし、都内の美味しいお店は結構詳しい方だと思う。旅をする時もその土地の美味しいものと美味しいお店をまず詳しく調べる。 私がこんな風に食いしん坊に
もともと出不精で用事がない限り一日中家にいることがほとんどなので、コロナ後のライフスタイルという面で言うとかなり変化は少ない方だと思う。会社員時代と違って、独立してからは打ち合わせや会議以外はほとんど在宅で仕事が出来るようになっていたのも大きい。 手洗いとかソーシャルディスタンスとか、未来に対する不安という点ではもちろん大きな変化を感じているけど、日々の生活だけを取ってみるとほとんど無理なく過ごすことができている。それは今の状況下では恵まれていることなのだろうし、自粛中も通勤したり人と接しなければならない人たちに迷惑をかけないためにも普段以上に外に出ないようにして過ごしている。 コロナの影響で仕事がいくつかキャンセルになり、対面での打ち合わせや会議もなくなって数か月が経つ。友人と食事に行く代わりにZoom呑みを覚え、ネットで買い物や宅配を頼みドア前に置き配してもらう。美容院やマッサージなど
911のアメリカ同時多発テロが起きた事は、私の人生に思いもよらぬ影響をもたらした。 とは言っても私は当時カナダに住んでいて、直接巻き込まれた訳ではなく、あくまで安全なところから怖がっていたというだけの話なので他人からしたら何をオーバーな、という感じだと思う。 2001年、27歳の私は結婚3年目の夫と2匹の猫と、古いアパートメントを自分たちでリノベした居心地の良い部屋に住んでいた。こちらに越して来てからしばらく続けていた在宅の仕事も辞め、専業主婦としてヒマを持て余していた私は、一人で買い物をしたり、家でクッキングチャンネルをひたすら見たり、数人いる主婦友達と時々外食したりして、自由だけど刺激のない日々を過ごしていた。よくある話だが世間から取り残された焦燥感からストレスが溜まり、夫とよくケンカをするようになっていた。 9月11日は夫を仕事に送りだした後、友達とカフェでお茶をしながらとりとめのな
夏の暑い日に自宅で仕事をしていると思い出す出来事がある。2003年8月にアメリカとカナダで起きた大停電だ。 その日の午後、私はトロントの自宅で仕事をしていた。何となく蒸し暑いなと思いセントラルヒーティングの吹き出し口をチェックすると冷風が出ていない。「故障かな?」と思いつつ何か飲もうと冷蔵庫を開けると庫内の明かりがつかない。咄嗟にリモコンを取りあげるがテレビもつかない。そこで停電という考えが浮かんだ私はとりあえず外の様子を見てみようと玄関を出た。止まっているエレベーターを横目に階段を降りると、目の前の道路の信号機が止まっていて、携帯を手にした人々が小走りで道を行きかっていた。比較的ゆっくり歩く女性を呼び止めて「停電ですか?」と訊くと彼女は「そうみたい。携帯も繋がらないし地下鉄やバスも止まってるわよ」と教えてくれた。 私はそのままアパートメントの1階にあるテイクアウト店に寄り、知り合いの店主
ホノルルの空港のスポーツバーで、キンキンに冷えたビールを飲みながらこれを書いている。 5日間の休みが取れるかどうかギリギリまでわからなかったけど、何となく目星をつけていた出発日の2日前に「どうやらこのままいけば休めそうだ」と確信し、慌ててエアーとホテルを予約した。直前の予約にしては安い航空券があり、更には前に泊まってとても快適だったホテルが、今は訳アリなせいか結構なディスカウント価格で出ていた。その訳アリとは現大統領のホテルで、ちょうどニュースで炎上していたこともあってか(いつもだけど)当然アメリカ人宿泊客はほとんどいなくてアジア人ばかりだった。タクシーの運転手さんにも「トランプホテルなんか泊まるの(笑)?!」と揶揄されたし、もちろん私も彼のことは嫌いだけど、それとお得な料金とはまた別の話だ。(実際部屋もサービスもとても良い) ハワイは4度目くらいだが、今回の旅はとりわけ穏やかに過ごした。
友達がたくさんいた方が楽しい、などという考えは元々持っていないけど、最近は数少ない友人とすら定期的に連絡を取るのが億劫になりつつある。15年来の仲で1~2か月に一度は食事をしながら近況報告をするのが当たり前になっていた女友達にも、私から連絡すると言ったまま4か月ほど連絡をしていない。彼女も私に何らかの心境の変化があったのだとおそらく察していて、そこの説明をしなければならない事を考えると連絡を取るのが更に億劫になってしまう。 少なくとも表面的には社交的なタイプで、男女問わず気になる人がいると「どんな人なのかもっと知りたい」という気持ちが湧いてくるので、仕事などで知り合った人を私から食事に誘ってみたりすることは割と多い。そこから意気投合して時々飲みに行ったり、何かイベント事があると声を掛け合ったりする仲になったりもするが、人間関係に対してマメな方ではないので、一定期間を過ぎるとだんだんと受け身
小学校4年生くらいの頃に、知らない人の家を訪ねるのがマイブームだったことがある。 今考えるとものすごく危険だし迷惑な行為なのだが、毎日近所の女の子たちと自転車で公園に行ったり縄跳びをしたりシロツメクサで王冠を作ったりすることに飽きてきた私は、大人の友達が欲しいと思うようになった。(お子さんがいらっしゃる方にとってはヒヤヒヤする話で申し訳ないです。今より少しのんびりした世の中だった頃の話です) 当時、都内の住宅街に住んでいた私は、近所の商店街に囲まれたエリアを歩きまわり、住人が庭に出ていると話し掛けてみる、というのを繰り返していた。同級生の家や子どもがいる家は避け、優しそうな人を選んで「何してるの?」と柵越しに声を掛けてみる。すると大抵の人は「庭の草をむしってるんだよ」とか「猫に餌をあげてるんだよ」とか返事をくれ、ヒマを持て余したおばちゃんが家に招き入れておやつを出してくれることもちょくちょ
お正月に実家へ行き、憂鬱な気持ちで帰ってきた。 5年くらい前までは、実家でお正月を過ごすことは割と楽しみな行事だったのだが、ここ数年は年老いた両親と対峙することが億劫になってしまっている。 今まで私は自分が円満な家庭に育ったと思っていた。天然で奔放なところもあるけど優しい母、厳しくて口うるさいけど威厳のある大黒柱の父、個性的で私の感性にいつも刺激を与えてくれる姉、そして「いい子」を演じる末っ子の私。 だけど父が定年退職して母の意に沿わない(何のゆかりもない)田舎町に強引に引越してから雲行きが怪しくなった。ここ10年ほどで両親の間にいくつかのまあまあ深刻なトラブルがあり、私は生まれて初めて「家族問題」というものに悩むようになった。 私が末っ子であるが故の無邪気さから気づいていなかっただけなのかもしれないけど、自分の家族はある種完璧な形を保っていると思い込んでいたので、そのショックは大きかった
引っ越し魔で2~3年おきぐらいに住まいを変えている。 初めて一人暮らしをしたのは22歳の時だ。当時は東京に実家があったが、働き始めたらすぐに一人暮らしをすると決めていた。成人してからは父もあまりうるさいことを言わないようになり、両親は思ったよりあっさり許可してくれた。 初めてのマイルームは三軒茶屋の狭いワンルームマンションだった。一人で暮らすことがとにかく嬉しくて、無印で家具を揃え、IKEAの雑貨で飾りつけをした居心地の良い部屋で過ごすのがとても楽しかった。当時は仕事が終わると駅前のTSUTAYAでビデオをレンタルして洋画を2本観てから寝るのが習慣だった。壁が薄いこともあり家飲みの習慣はあまりなく、友達が遊びに来るとよく三茶や三宿に飲みに行っていた。 2年ほどしてセクハラが嫌で仕事を辞め、住んでいたマンションを友人にサブレットして気分転換に半年ほどカナダに行くことにした。最初の家は日本の代
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