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ブックマーク / natgeo.nikkeibp.co.jp (31)

  • 新型コロナで糖尿病を新たに発症、なぜ? 進む研究

    インスリンは血糖値を正常に保つホルモンだ。(PHOTOGRAPH BY KLAUS OHLENSCHLAEGER, ALAMY STOCK PHOTO) 2020年の春、米国の新型コロナウイルス感染拡大の中心地だったニューヨーク市の医師たちは、新型コロナ感染症の入院患者の中に、血糖値が高すぎる人がかなりいることに気づいた。高血糖は糖尿病の代表的な特徴だ。 「糖尿病の既往歴がないのに、血糖値のコントロールが非常に困難な新型コロナ患者がいることに気づきました」と、米ワイルコーネル医科大学の幹細胞生物学者シュイビン・チェン氏は語る。さらに驚いたことに、新型コロナに感染する前は糖尿病ではなかった人が、回復後に新規に糖尿病を発症した例もあった。 新型コロナウイルスが肺を損傷して急性呼吸器症状を引き起こすことはよく知られている。しかし、感染者がなぜ、どのようにして糖尿病のような慢性疾患を突然発症するの

    新型コロナで糖尿病を新たに発症、なぜ? 進む研究
    powerbreathing
    powerbreathing 2021/06/15
    “どうやら一部の不運な人にとっては、ウイルスに打ち勝つことは新たな闘いの始まりに過ぎないようだ。”
  • 目立たないけれど大事な生物「菌類」、その保護は十分か?

    人間が採集するキノコは、地下や樹木に生息する菌類の巨大なネットワークのほんの先端部分にすぎない。 (PHOTOGRAPH BY REBECCA HALE, NAT GEO IMAGE COLLECTION) 1863年、イタリアの植物学者ジュゼッペ・インセンガは、初めてホワイトフェルラ・マッシュルーム(Pleurotus nebrodensis)を口にして、「味わったことのない最高のおいしさ!」と評した。(参考記事:「【動画】家具になるキノコ、プラスチックの代替も」) このキノコは、主にイタリアのシチリア島にあるマドニエ山脈の標高300メートル以上の石灰岩地帯で採集され、値段は2ポンド(約900グラム)あたり50ユーロ(約6500円)にもなる。 「当においしいです。生でも加熱しても最高です」と話すのは、シチリア島のパレルモ大学の菌学者、ジュゼッペ・ベンチュレラ氏だ。ビタミンBが豊富で、オ

    目立たないけれど大事な生物「菌類」、その保護は十分か?
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    powerbreathing 2021/04/17
    “ですから、私たちは菌類がなければ生存できないのです。地球の健全さという観点から、菌類は非常に重要です”
  • 「汗をかいてデトックス」はウソだった、研究報告

    ニューヨーク市で遠赤外線サウナを楽しむ女性。遠赤外線サウナには様々な健康効果があるが、汗で毒素を排出できるといううたい文句は科学的に証明されていない。(PHOTOGRAPH BY LAUREL GOLIO, REDUX) 発汗は、今や健康や美容のトレンドになっている。遠赤外線サウナからホットヨガまで、タオルが汗でびっしょりになるアクティビティはリラクゼーション効果があるだけでなく、体の毒素を排出して健康を保つとも言われている。 だが、汗をかいて毒素を排出するという説は、汗をかいて弾丸を搾り出すというのと同じくらいありえない話であることが、最新の研究で明らかになった。科学者たちも長年密かに疑っていたことだが、汗と一緒に毒素も排出されるというのは、都市伝説に過ぎなかった。 人間が汗をかくのは体温を下げるためであって、老廃物や有毒物質を排出するためではない。その役目を負うのは、腎臓と肝臓である。

    「汗をかいてデトックス」はウソだった、研究報告
    powerbreathing
    powerbreathing 2021/02/21
    “複雑な問題に単純な解決法を適用しようとした結果です。希望を持つことはとても大切ですが、一部の人間は、その希望を利用して何も知らない消費者にとんでもないものを売りつけようとするのです”
  • カムチャツカの海に異変、ウニやヒトデ大量死

    ロシア、カムチャツカ半島に漂着したゴマフアザラシの死体。他にもウニやヒトデなど、海底にすむ多くの生物の死体が山となった。(PHOTOGRAPH BY ALEXANDR PIRAGIS / SPUTNIK VIA AP) 9月14日は珍しく晴れた日だった。水温は12℃と気温より高く、ロシア極東のカムチャツカ半島にとってはサーフィン日和だった。 しかし、地元でサーフィンスクールを営むエカテリーナ・ドゥイバ氏は、たった30分でハラクティルスキー・ビーチから戻って来た。視界はぼやけ、のどが痛む。目を開けることができなくなった仲間もいた。 彼らは初め、日光か激しい風のせいだろうと思っていた。だが翌日以降になって吐き気や下痢、発熱に襲われたことから、原因は海水そのものにあったことに気が付いた。結局16人が病院に行き、何人かが角膜を痛めていると診断された。 一方で、海の生物たちにも異変が起きていた。ウニ

    カムチャツカの海に異変、ウニやヒトデ大量死
    powerbreathing
    powerbreathing 2020/10/28
    “「仮にこれが本当に今までになかった規模の赤潮だとすると、事態はかなり深刻です」と氏は話す。「一海域における化学物質汚染などよりもずっとまずいのです」”
  • 私たちはなぜ「世の中は悪くなっている」と思いがちなのか

    2020年3月23日、米フロリダ州の自宅居間に座る30歳のマリエッタ・ディアスさん。新型コロナウイルスに対する陽性反応が出たため、自宅隔離となった。ある時、呼吸が困難になり、急病診療所に行ったと言う。元々不安障害を抱えているため、息切れがそのためなのか、ウイルスのためなのか、わからなかった。隔離前に接触した人から中傷を受け、ぎりぎりまで精神が追い詰められたと言う。(PHOTOGRAPH BY ZAK BENNETT, AFP VIA GETTY IMAGES) 2020年、ニュージーランド出身の26歳、ジェニー・イーストウッドさんは、世の悲惨なニュースに取りつかれていた。新型コロナのパンデミック(世界的な大流行)、警察による暴力、抗議活動、陰謀論、政治……。あらゆる出来事を詳しくチェックせずにはいられない。祖国から遠く離れた米国にいたのではなおさらだ。レディットやインスタグラムでは10分毎

    私たちはなぜ「世の中は悪くなっている」と思いがちなのか
    powerbreathing
    powerbreathing 2020/09/12
    “メディアは、一動物としてパニックに陥りがちな私たちの脳に、ストレスを感じる理由をより多くもたらし、高度に編集加工された過去と並べつつ現在の事例を提示する。”
  • コロナワクチンでカブトガニに危機? 保護活動家らが危惧

    米ニュージャージー州、デラウェア湾からほど近いストーンハーバーの砂浜にいるアメリカカブトガニ。(PHOTOGRAPH BY JOEL SARTORE, NAT GEO IMAGE COLLECTION) 毎年春になると、満月に導かれて何十万匹というカブトガニが産卵のため米大西洋沿いの砂浜に上陸する。お腹を空かせた鳥たちにとっては、ご馳走。製薬会社にとっては、医薬品の安全を確保するために必須の資源だ。 カブトガニの青白い血液から得られるライセート試薬(リムルス変形細胞溶解物)は、内毒素(ないどくそ、細菌内の細胞壁に含まれる毒素)を検出できる唯一の天然資源だ。微量の内毒素が、ワクチンや注射薬、人工膝や人工股関節等の滅菌医療機器に入り込んだだけで、人を死に至らしめることがある。 「世界中の製薬会社がカブトガニに頼っています。私たちがいかにこの原始的な生物に依存しているかを思うと、気が遠くなりそう

    コロナワクチンでカブトガニに危機? 保護活動家らが危惧
    powerbreathing
    powerbreathing 2020/07/12
    “2020年6月1日、米国内の医薬品等の科学的基準を定める米国薬局方では、未だ安全性が証明されていないとしてrFCをライセートと同等には扱わないとされた”何とかならないものか。
  • 「政府は遅すぎる」新型コロナ、インドネシアで何が起きているのか 写真27点

    新型コロナウイルスのパンデミックの最中、インドネシア海兵隊が配布する援助物資を受け取るために集まった人々。ジャカルタ、グヌンサハリ。(Photograph by Muhammad Fadli, National Geographic) コロナ被害者を支える葬儀人~家族がサヨナラを言えるように 続報・新型コロナ、最前線で闘うナースの2カ月間 写真22点 シンガポール、日韓国といった国々でコロナウイルスの感染者数が着実に増加していた2月、インドネシアは、自国内では感染者は1人も出ていないとの主張を続けていた。社会的距離保持の呼びかけやイベントの中止、大規模検査の開始といった対策を政府がかたくなに拒否する中、この国で暮らす人々は何かがおかしいと感じ始めていた。 「政府はわたしたち国民に、この国には感染者はいないと言い続けていました」。都市生活者の権利を守るための活動に従事するダルマ・ディアニ

    「政府は遅すぎる」新型コロナ、インドネシアで何が起きているのか 写真27点
    powerbreathing
    powerbreathing 2020/05/26
    インドネシアでは幽霊に扮した若者たちが夜間外出者を脅かしているというニュースを見たことがあるけれど、政府の対策が当てにならないからだったのかな。
  • 信頼性の低い抗体検査があふれている、米国で問題

    ポーランド、クラクフのドボルスカ病院で2020年4月9日、マスクと防護具を着けて血液を採取する医療従事者。この血液は、新型コロナウイルスの抗体検査に用いられる。(PHOTOGRAH BY OMAR MARQUES, GETTY IMAGES) 新型コロナウイルス感染拡大に伴う外出制限の緩和や経済活動の再開をめぐって賛否が分かれるなか、既にウイルスに感染して抗体を持っている人が実際にどれくらいいるのかを調べる動きが加速している。 パンデミックの規模を正確に把握すべき理由は様々あるが、当の致死率(全感染者のうちの死亡者の割合)を知り、どれだけの人が免疫を獲得できているのかといった疑問に答えることもできる。それらは、この先やってくるであろう第2波、第3波に備えるためになくてはならない情報だ。 その土台として注目されているのが、抗体検査だ。侵入してきた病原体と戦うために体の免疫系が作るたんぱく質

    信頼性の低い抗体検査があふれている、米国で問題
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    powerbreathing 2020/05/13
    抗体検査薬は試薬側に抗原つまり新型コロナウイルスが必要。ウイルスを大量に集めて、精製加工するには高度な技術が必要。初期に大量に現れたメーカーは技術力がなかったのではないかな?
  • 新型コロナで奇妙な夢や悪夢を見る人が増加、理由と対処法は

    夢の研究をしている米ハーバード大学の心理学の教授ディアドラ・バレット氏が最近見た新型コロナウイルスに関する夢のフォトイラストレーション。氏の自作。(ARTWORK BY DEIRDRE BARRETT) 黒塗りの米大統領専用車が歩道に寄って止まり、黒い窓ガラスが開いて、中からロナルド・レーガンが小説『荒野(Wilderness)』の作者ランス・ウェラー氏を手招きした。亡くなって久しい元大統領がウェラー氏を漫画専門店に案内すると、そこにはウェラー氏の欲しかったタイトルが全てそろっていた。しかし買い物を済ませる前に、レーガンはウェラー氏の財布を引ったくり、ドアから外へ飛び出してしまった──。 もちろん、これはウェラー氏の夢だ。氏のように、いま世界中で多くの人が「コロナウイルス・パンデミック・ドリーム」という新たな現象を経験しているという。 夢の内容や感情は、起きている間の幸福感と関連しているこ

    新型コロナで奇妙な夢や悪夢を見る人が増加、理由と対処法は
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    powerbreathing 2020/04/22
    「物理法則を曲げるなどして背景を変えれば、視点が変わり、別の切り口を思いつくかもしれません。常識を変えれば、感情を変えたり抑えたりするのに役立つかもしれないのです」でもニセ医療には頼らないように!
  • 新型コロナ、ワクチンはいつできるのか?

    デンマーク、コペンハーゲン大学の研究室で、新型コロナウイルスのワクチン開発に取り組む研究者。2020年3月23日。(PHOTOGRAPH BY THIBAULT SAVARY, AFP VIA GETTY IMAGES) 米国ペンシルベニア州にある病院「ペン長老派医療センター」の従業員たちは今、不安でいっぱいだ。押し寄せる新型コロナウイルスの波は、すでに近隣のニューヨーク州、ニュージャージー州をのみ込み、医療システムを崩壊させ、数多くの死者を積み上げている。 「目の前にある仕事を片っぱしから片付けていっても、1日の終わりには、まだやるべきことが山ほど残っています。あまりにも多くのことが起こり続けているのです」と、ペン長老派医療センターの感染症予防・管理の責任者、ジュディス・オドネル氏は語る。 全米各地の医療従事者たちが、オドネル氏と同様の状況に直面している。そして彼らは、このウイルスの猛攻

    新型コロナ、ワクチンはいつできるのか?
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    powerbreathing 2020/04/18
    ワクチン早期開発への過度な期待は禁物ですね。
  • コンゴのエボラついに終息へ、決め手はワクチン接種

    2019年、コンゴ民主共和国(DRC)北東部の街ベニ。保健スタッフが救急車にカクレ・カベンディブワくん(14)を運ぶ。この前日、姉妹がカクレくんを近くの保健センターに連れて行ったが、治療センターに行くことを勧められると、逃げ出してしまった。保健センターから連絡を受けた世界保健機関(WHO)が家族を発見。家族は地域の啓発担当者と何時間も話し合った末、カクレくんを救急車で搬送することに同意した。(PHOTOGRAPH BY NICHOLE SOBECKI) 世界は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の話題でもちきりだが、史上2番目に大規模なエボラウイルス病(エボラ出血熱)のアウトブレイク(集団感染)がついに終息するかもしれない。 コンゴ民主共和国(DRC)のキブ地域で、大流行へとつながるエボラウイルス病の最初の症例が報告されたのは2018年8月だった。以後、これまでに約3450の症例と

    コンゴのエボラついに終息へ、決め手はワクチン接種
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    powerbreathing 2020/04/11
    エボラ出血熱は、大変な苦難の道のりでしたが、ようやく終わりそう。新型コロナウイルスワクチンの早期実用化が出来ますように。
  • 大津波は1896年にも東北を襲っていた

    津波に襲われた三陸海岸。土地の様相がガラリと変わってしまった。(ELIZA R. SCIDMORE/National Geographic 1896年9月号「三陸地方を襲った大津波」より) 東日大震災から9年。この災害による死者・行方不明者は1万8000人を超え、戦後最大の自然災害となっている。だが明治時代まで遡ると、これより多くの犠牲をともなった自然災害が二度も起きていた。明治三陸大津波と関東大震災だ。 1896年(明治29年)6月15日に発生した明治三陸大津波は、115年後の3月11日に起きた津波と同じく、東北、三陸沿岸の町や人々をのみ込んだ。のちにナショナル ジオグラフィック協会の理事となる女性ジャーナリスト、エライザ・シドモアは、同年9月号でその惨状を伝えた。 三陸の海岸線は大きく様相を変えた 三陸地方を襲った津波による死者は2万6975人、負傷者数は5890人。倒壊した家屋は9

    大津波は1896年にも東北を襲っていた
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    powerbreathing 2020/03/14
    “しかしながら、自然のもたらす災害や予期せぬ不幸から逃れられないという意識があるせいだろうか、日本人はどちらかというと運命論者なのではないだろうか。”
  • ネズミも仲間が傷つくのを避ける、ヒトに似た個性も判明

    ネズミとヒトの脳には、仲間に危害が及ぶのを避ける行動を調節する前帯状皮質という部位がある。(PHOTOGRAPH BY VINCENT J. MUSI, NAT GEO IMAGE COLLECTION) 英語では、裏切り者はしばしば「ネズミ」と呼ばれる。だが、この比喩を考えなおすべきかもしれない。 これまでの研究では、実験用のドブネズミが、苦しんでいる仲間を助けることや、自分を助けてくれた仲間に恩返しすることがわかっていた。(参考記事:「ネズミの恩返し行動を発見、人間以外で初」) 3月5日付けで学術誌「カレント・バイオロジー」に発表された研究により、仲間に危害が及ぶ行動をネズミが避けようとすることが示され、ネズミの共感性に関する証拠がまた1つ加わった。 この研究では、最初にネズミを訓練し、レバーを押して甘いおやつを出すことを覚えさせる。次に、ネズミがそのレバーを押すと同時に隣のネズミに軽

    ネズミも仲間が傷つくのを避ける、ヒトに似た個性も判明
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    powerbreathing 2020/03/11
    “ヒトと同じく脳の「前帯状皮質」が関係、サイコパスの治療に役立つ可能性も”
  • 人体に宿る無数の微生物、未来の犯罪捜査にも?

    紫色の培地の上に群がる黄色い大腸菌。中毒の原因ともなるが、大半の菌株は有益だ。人間の腸にすみつき、ビタミンKやB12を作ったり、病原菌を撃退したりしてくれる。PHOTOGRAPHS BY MARTIN OEGGERLI 多種多様な微生物から成る「微生物叢」(マイクロバイオーム)の研究は比較的歴史が浅く、格的に始まってから、まだ15年ほどしかたっていない。そのため、これまでの研究の大半が予備的で小規模なものだったといえる。科学者は微生物叢と疾患との間に一定の相関を見いだしてはきたが、膨大な数の微生物の集まりと、それらが宿主である人間に及ぼす意味については、いまだ明確な因果関係を伴う結論を引き出せてはいない。 微生物の数自体は、気が遠くなるほど膨大だ。平均的な若い成人男性の場合、主なものを挙げただけでも、大腸に38兆個、歯垢に1兆個、皮膚に1800億個の微生物がいると考えられており、これは

    人体に宿る無数の微生物、未来の犯罪捜査にも?
    powerbreathing
    powerbreathing 2020/01/08
    “いつの日か、犯行現場に残された微生物のサンプルが決め手となって、犯人が特定される日が来るかもしれない。”
  • 探査機が太陽に接近、驚きの観測結果と深まる謎

    太陽に接近するNASAの太陽探査機「パーカー・ソーラー・プローブ」のイラスト。2018年に打ち上げられたこの探査機は、太陽に最も接近した人工物となった。(ILLUSTRATION BY NASA/JOHNS HOPKINS APL/STEVE GRIBBEN) 太陽は数十億年にわたり、コロナと呼ばれるエネルギーの渦の中に秘密を隠してきた。コロナは、磁気を帯びた100万℃のプラズマからなる太陽上空の大気層だ。想像を絶する高温で、ときおり猛威を振るうため、こんな場所に近づこうとする探査機は過去にはなかった。 だがこのほど、NASAの太陽探査機「パーカー・ソーラー・プローブ」が、太陽を周回しながら徐々に接近してゆく先例のないミッションを成功させた。12月4日付けの学術誌「Nature」に、その最初の観測結果を報告する4の論文が発表された。探査機はこれまで太陽に3回接近し、コロナを観測してきた。

    探査機が太陽に接近、驚きの観測結果と深まる謎
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    powerbreathing 2019/12/11
    「パーカー・ソーラー・プローブ」はサンダイバーの夢を見るか?
  • 伝染性のがん、世界各地のムール貝で見つかる

    カナダ、ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバー島の海岸に生息するキタノムラサキイガイ(Mytilus trossulus)は、2種類の伝染性がんに感染する可能性がある。(PHOTOGRAPH BY CHERYL-SAMANTHA OWEN) はるか昔、北半球のどこかで、ムール貝の仲間であるキタノムラサキイガイ(Mytilus trossulus)が、白血病に似たがんにかかった。たった一つの細胞の変異から始まったがんは、増殖を繰り返し、貝類の血液にあたる血リンパに乗って体中に広がった。 ここで意外なことが起こった。どういうわけか、がんが水を伝って他のキタノムラサキイガイに感染したのだ。新たな宿主の中でさらに増殖を繰り返したがん細胞は、次々と他の貝へ感染していった。 さらに不思議なことに、がんの広がりはキタノムラサキイガイにとどまらなかった。フランスなどに生息するヨーロッパイガイ(Mytil

    伝染性のがん、世界各地のムール貝で見つかる
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    powerbreathing 2019/11/15
    “「根底にあるメカニズムを研究することで、がん細胞が免疫を逃れる仕組みについての理解を深められる可能性があります」”
  • 気候変動で植物が巨大化、水不足の原因に

    CO2濃度と気温の上昇が組み合わさると、植物による水の消費量が増加する。その結果、写真にあるサウスカロライナ州のアシュプー川のような河川では、水量が減少する。(PHOTOGRAPH BY VINCENT J. MUSI, NAT GEO IMAGE COLLECTION) 今世紀末には、植物は今よりも多くの水を消費するようになる。結果、降水量が増えたとしても、北米、ヨーロッパ、中央アジアの人々が使える水は減ってしまうだろう――先日、学術誌「Nature Geoscience」に発表された最新研究の結論だ。 植物は、水循環を調節する重要な因子だ。実に、地上から大気への水の移動の60パーセントを植物が担っている。今回の研究は、気候変動が水の循環という重要なサイクルに、さまざまな面で影響することを示している。 「植物は大気にとって、ストローのような存在です。地上から大気への水の移動をつかさどって

    気候変動で植物が巨大化、水不足の原因に
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    powerbreathing 2019/11/08
    “つまり、このことは一方で、北米やヨーロッパ、中央アジアを含む中緯度地域で、河川の水量が減少することを示しているのだ。”
  • 第2回 「あるはずないもの」がもたらした星形成での大きな発見

    しかし、坂井さんらの観測で、それらが実際にあると分かった。また、原始星の周りでそれらが反応し、なくなってしまったとしても、新たにそこで生成する仕組みがありうることも提唱できた。 その観測事実や再生成の仮説に対して、当初、他の研究者たちは決して好意的ではなかったそうだ。 「たとえば、地球からは同じ方向に見えるけれど手前にある別のものを見ているだけだろうとかいろいろ言われました。そこで、ほかの電波望遠鏡でも観測して、見えているものの温度がちょうど炭素鎖分子ができやすい温度と一致するだとか、ドップラー効果を確認して原始星の周りを回転しながら原始星方向へ落ちているようだと示したり、ひとつひとつ証拠を重ねていきました」 こういった論証に加えて、他の原始星周りでも炭素鎖分子を見つけたという報告もあったことから、批判的だった研究者たちも次第に理解を示すようになる。坂井さんも、一連の研究をまとめて博士論文

    第2回 「あるはずないもの」がもたらした星形成での大きな発見
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    powerbreathing 2019/11/08
    “こういった、物理学的なメカニズムが、化学組成について関心をもって観測したからこそ解明できたというのが面白い。 ”
  • 第1回 「星々の進化系統樹」の謎に挑む今注目の研究者

    野外での遊び、たとえば、木登りや、生き物と戯れたりするのが好きな子どもがふと空を見上げて、宇宙に思いを馳せたとする。天体望遠鏡で月を観察し、それがまさに地球の外にある別の天体であると実感したり、ドーナッツのような土星の輪っかを見て心ときめいたりした後で、あらためて地上を見た時、ふと疑問が頭の中に浮かび上がる。目の前にある、この素敵な世界はどのような道筋をたどって出来たのだろう。木々の樹皮の暖かな感覚や、手を浸せばひんやりと感じる川の水、水辺や森ににぎわう生き物たちは、いかなる経緯でこのようにあるのだろう。そもそも、そんなことを考えている自分自身の体や思考は、何に由来するのだろう。 きっと、似たようなことを子ども時代に感じ、考え込んだことがある人は多いはずだ。その疑問を心にとどめたまま天文学を志し、力強く粘り強いアプローチで謎に迫る研究者と出会った。理化学研究所「坂井星・惑星形成研究室」とい

    第1回 「星々の進化系統樹」の謎に挑む今注目の研究者
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    powerbreathing 2019/11/08
    “こういった、物理学的なメカニズムが、化学組成について関心をもって観測したからこそ解明できたというのが面白い。 ”
  • 第1回 「星々の進化系統樹」の謎に挑む今注目の研究者

    野外での遊び、たとえば、木登りや、生き物と戯れたりするのが好きな子どもがふと空を見上げて、宇宙に思いを馳せたとする。天体望遠鏡で月を観察し、それがまさに地球の外にある別の天体であると実感したり、ドーナッツのような土星の輪っかを見て心ときめいたりした後で、あらためて地上を見た時、ふと疑問が頭の中に浮かび上がる。目の前にある、この素敵な世界はどのような道筋をたどって出来たのだろう。木々の樹皮の暖かな感覚や、手を浸せばひんやりと感じる川の水、水辺や森ににぎわう生き物たちは、いかなる経緯でこのようにあるのだろう。そもそも、そんなことを考えている自分自身の体や思考は、何に由来するのだろう。 きっと、似たようなことを子ども時代に感じ、考え込んだことがある人は多いはずだ。その疑問を心にとどめたまま天文学を志し、力強く粘り強いアプローチで謎に迫る研究者と出会った。理化学研究所「坂井星・惑星形成研究室」とい

    第1回 「星々の進化系統樹」の謎に挑む今注目の研究者
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    powerbreathing 2019/11/05
    “そもそも、有機(英語では、オーガニック organic)という言葉自体が、生命活動を前提とした言葉だと考えると、生命よりも先に有機物ワールドのようなものがあったというのは、実に感慨深い。 ”