漫才頂上決戦「M-1グランプリ」。 2001年の開始以来、この賞レースに人生を左右された芸人は数知れない。チャンピオンという肩書を手にして売れっ子にのしあがっていく者、2位に甘んじながらもその後大きく開花する者、ファイナリストとなるもやがて解散の道を選ぶ者……悲喜が交錯する決勝のとき、その場に立つ芸人はいったい何を食べ、何を考えているのだろうか。 不安と緊張、そして終わったときにはとてつもない解放感が訪れるであろう数日間に食べたものの記憶は、M-1というドラマチックすぎる出来事と分かちがたく結びついているはずだ。 ・・・ 本企画で誰に話を聞きたいか考えたとき、真っ先に浮かんだのが笑い飯・哲夫さんだった。 profile.yoshimoto.co.jp 2002年の第2回大会に彗星のごとく現れ、大会自体の方向性にすら影響を与えたであろうコンビはその後、前期M-1の最終年となる2010年に優勝