従来から、「ARMはx86より(電力的に)効率的だ」という言説があります。これは単純に「ARMは省電力なスマホ向けで、x86は電力を食うPC向け」程度のアバウトなイメージのこともありますし、前世紀のRISC vs CISC論争のころからある「ARMはx86 (x64を含む)に比べ命令セットがシンプルなので、命令デコードにかかる電力が少なくて済んで効率的」という議論の形をとることもあります。 この議論については、半導体エンジニアの多くは「ARMがx86 より効率が良いというのは、もはや過去の神話」(in today’s age it is a very dead argument)という認識を共有していると言っていいでしょう。有名なところではApple CPU (ARM)とZen (x86)の両方を開発したジム・ケラー氏のインタビューでも言われていますし、Chips and Cheeseとい
最近x86とArmに続く第3の勢力として、RISC-V(リスクファイブ)の名前を聞くことが多くなった。RISC-Vの場合、x86とArmと異なるのはさまざまなベンダーがさまざまなコアを用意していることで、まだ現状はIPを販売しているレベルの企業の方が多いが、チップの提供を開始しているメーカーも出始めている。 イメージとしては、1980年代末~90年代のx86市場を考えれば良い。インテルとAMD以外にCyrix/IDT/TI/IBM/NexGenなど多数のメーカーが、独自の実装に基づくx86プロセッサーを市場投入していた時代に近い。 もちろんいろいろ異なる点もあるのだが、2010年代前半はプロセッサーといえばx86とArm、それにPowerPC/POWERといった程度がせいぜいだったのに、なぜ2010年代後半から急速にRISC-Vが盛り上がったのか、という一連の流れを数回に分けて説明しよう。
コンピュータの守護聖人であるアラン・チューリングは、トランジスタベースのコンピュータが存在する前の1950年に、AIに関する画期的な論文を書いた。チューリング賞がコンピュータ科学の最高の栄誉であることからも分かる通り、多くの優れたコンピュータ科学者がAIに取り組んでいる。さらに最近では、カナダ人2人とフランス人1人の計3人の研究者が、上記のすべてのイノベーションを可能にしたディープラーニング革命を主導した。 このようなコンピュータ科学の進歩はなだらかなものではない。科学はその代わりに、革命と挫折のサイクルで機能する。ハイプサイクルとも呼ばれるだろう。1950年以降、AIに大きな進歩がなかった年が何年もあった。AIの科学者はこれらの時をAIの冬と呼ぶ。 AIの最新のディープラーニング革命は、①膨大なデータ量②そのデータを処理するための膨大な計算量③オープン性の高い研究とオープンソースコード、
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