宇南山 卓(うなやま・たかし)氏 1997年東京大学経済学部卒、99年同大学大学院修士課程修了、2004年同大学博士(経済学)。慶應義塾大学、京都大学講師を経て現職。専門は、日本経済論。現在、日本経済研究センター特別研究員・経済産業研究所ファカルティーフェローとして、少子化と女性労働について研究している。日本経済研究センターでは「若手研究者による政策提言プロジェクト」に参加、経済産業研究所では吉川洋東京大学教授の研究プロジェクト「少子高齢化と日本経済」のサブリーダー。(撮影:福島正造、以下同) ―― 少子化が深刻になり、国会では「子ども手当」など、子育て世代への支援策が議論されています。保育園の待機児童問題も注目を浴びています。 宇南山 私は、待機児童を政策目標とすることは間違っていると思います。 もちろん、待機児童をゼロにしようと東京都などは本当にがんばっていますし、その方向性は正しいと