国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)に集まった各国代表の一部 CHRISTOPHER FURLONGーPOOLーREUTERS <先進国中で最も化石燃料への依存度が高いのがノルウェーだが、北欧をはじめ富裕国は、温暖化対策の名を借りてアフリカの貧困国に「天然ガス開発をやめろ」と告げている> 欧州各国が天然ガス価格の高騰に悲鳴を上げるなか、実は笑いの止まらない国がある。北欧のノルウェーだ。 ロシアを除き、この国は欧州一帯に最も多くの天然ガスを供給しており、つい最近も20億立方メートルの供給増で合意したばかりだ。 そのノルウェー政府が、一部の最貧国に対しては天然ガスを使うな、掘るなと圧力をかけている。 フォーリン・ポリシー誌の入手した非公開文書によれば、他の北欧諸国やバルト3国と足並みをそろえて世界銀行に働き掛け、アフリカ諸国などでの天然ガス事業への融資を2025年までにやめろ