「自他の区別ができない、入れ込みすぎる」と指摘された、という人から相談を受けた。それを聞いて思い出したのが、2人のメディカルソーシャルワーカー。 一人は、自分の担当することになった患者に同情しすぎ、プランを提案した後も「もっとどうにかできなかったのか」と悔やみ、悩んでついに退職。 もう一人はサバサバしていて、患者に合っているであろうプランを複数提示し、それぞれのメリットとデメリットを説明し、本人に選ばせる。それが済んだら次の患者に意識をシフトし、過去の仕事を振り返らない。その代わり「こういうケースにはどういうプランが最適か」を常に模索し、研鑽を怠らない。 後者の人は、今もその仕事を続けている。常にベストなプランを提示できるよう努力はしているが、そのベストなプランでさえ患者の人生を完全に救えるほどの力がないこともわかっている。けれど「自分にできることはそこまで」ともわかっている。あとは患者自