神戸市は2021年12月から、ひきこもりの人らに、遠隔操作の分身ロボットを使って外の世界との交流を「お試し」してもらう取り組みを始めた。ひきこもりがちな人たちが集まる「居場所」に、まずは分身で参加してもらい、不安や戸惑いを薄めてもらう。(長谷部崇) 分身ロボットは、東京の企業が開発した「オリヒメ」(高さ23センチ、重さ660グラム)。離れた場所にいる操作者は、ロボットの内蔵カメラやマイクを通じてその場の様子を知ることができ、音声に加えて身ぶり手ぶりでも意思表示できる。 オリヒメを使って参加をお試しできる居場所の一つは、「交流広場パッソ」(同市兵庫区羽坂通4)。ビル3階にソファや石油ストーブが置かれ、卓球台やマージャン卓、冷蔵庫、ギター、ゲーム機、漫画まである。何をして過ごしてもよく、その場にいる人とお茶を飲むのも、一人で漫画を読みふけるのも自由。時には一緒に作った鍋をつつき合う。 だが、「