2018年のある日。米カリフォルニア大学デービス校の考古学者ランダル・ハース氏の研究チームは、ペルーのアンデス山脈で発掘された約9000年前の墓の周りに集まった。墓の中には成人のものと思われる骨とともに、多種多様で見事な狩猟用の石器があった。大きな獲物を倒し、その皮をはぐ作業までの道具がそろっていた。「彼はきっと優れたハンターで、集団の中でとても重要な人物だったにちがいない」。当時、ハース氏とチー
今回は「仮に~だったら」という仮定の質問なので、返答は無理かもしれない。 questions.hateblo.jp 1+1の答が急に3になった場合、世界で最も困る人は誰か。 世界で最も得をするのは誰か。 その二人は協力できないものだろうか。 どうも三ついっぺんに応えるのは難しいようなので、別々に訊いてみた。 何だか冗談の通じない人に、真面目に返答されたような虚しい感じがする。もし、人間にこんな風に返されたら「そんなにこの人は俺のことが嫌いなのか……」とすら思えてくるだろう。 もう一つ、「ざます」の問題も訊いてみる。 questions.hateblo.jp 「~ざます」という語尾は、現代の標準的な日本語ではあまり使われない敬語であり、一般的には古風な印象を与えます。そのため、一日中「~ざます」という語尾で話すとなると、多くの人がその言い回しに馴染みがなく、理解しづらいと感じる可能性がありま
今回は「問2:具の違い」でやってみた。 questions.hateblo.jp ストレートにそのままの文面をコピペして訊いてみると……。 「例えば、おにぎりに入れる梅干しを味噌汁の具として使うことができます。」 という断定ぶりがすごい。 外国人なら信じてしまいそうな堂々とした発言で、文面から「絶対に大丈夫!」という自信が満ち溢れている。 しかし、同じ質問を繰り返すと具体的な提案は引っ込めているので、半年くらい後にもう一度同じ質問をすれば、もっと洗練されてくるのかもしれない。
街を歩いているとき、ふしぎな雰囲気の界隈に行きついたことはありませんか? なぜかスナックが密集してうらぶれた地域、華やかな装飾がなされた古びた建物群…。 それはもしかしたら、元々遊郭だったり、戦後政府によって売春が公認されていた地域「赤線」の跡地だったりするかもしれません。 そんな場所と、そこに息づく「人」に魅せられたのが今回の主人公、渡辺豪さん。 吉原でオープンした遊郭・赤線専門の本屋さん、「カストリ書房」の店主です。 遊郭・赤線の調査から関連の文献の復刻・出版、そして販売まで、一貫して手掛けています。 たまたま足を踏み入れた遊郭跡のおもしろさに魅かれ、全国の遊郭・赤線の聞き取り調査を行ったことが現在の書店につながっていると言います。 遊郭・赤線跡地の調査で見えてきたこととはなんだったのでしょうか? 「カストリ書房」におじゃまして、渡辺さんにお話を伺ってきました。
一夜にして誰もが棋士人生を変えうる最高棋戦。頂に近づきながらも届かなかった若者たちは今も盤上で戦い続けている。眩しかった夏は、勝負師たちに何を残したのか。3人の棋士の夢の跡を追った。行方尚史九段と真田圭一八段、そして2月7日に58歳で死去した中田宏樹八段の記憶をたどった記事『[竜王戦ドリームの深層]男が夢に触れる時 行方尚史/真田圭一/中田宏樹』(Number1060号、2022年10月6日発売)を全文公開します。(全2回) 10月1日付で四段になる。昇段当日からデビュー戦に臨む。本当の勝負の世界を棋士として走り始めるのだ。 手にしていたのは、当日リリースされた小沢健二のファーストアルバムだった。封を開け、歌詞カードに記されたセルフライナーノーツを読む。 「フリッパーズ・ギター」を解散して独りで歩き始めた25歳の音楽家は、芸術と表現に対する決意を表明していた。戦いを始める青年の心に迫り来る
こんにちは! 管理栄養士の北嶋佳奈です。 手軽に使えて栄養満点、タンパク源としても優秀なサバ水煮缶。ですが、たくさん買い置きしてはいるものの、使い方がワンパターンで食べ飽き気味、在庫がなかなか減らない……。 今日は、そんな方におすすめしたいサバ缶1缶使い切りの1人メシ。電子レンジで作る簡単美味しい「サバ缶のねぎみそつけそば」です。主食の中でもタンパク質が多い食材のそば(日本そば)とサバ缶の組み合わせで、トレーニーの私もおすすめのタンパク質強化メシです。 そばは解凍すれば食べられる冷凍タイプを使えば、すべて電子レンジで完結しますよ! 北嶋佳奈の「サバ缶のねぎみそつけそば」 【材料】(1人分) サバ水煮缶 1缶(150g程度) 長ねぎ 1/3本 おろししょうが 小さじ1 そば(冷凍がおすすめ) 1人分 白ごま、七味唐辛子 適量 (A) めんつゆ(3倍濃縮) 大さじ2 みそ 小さじ1 水 100
1995年5月8日、ライブコンサートで歌う小沢健二(産経ビジュアル) どうやら世間では「推し活」なるものが流行っているらしく、編集者さんから「推し活について記事を書きませんか!」という元気のいい打診をもらった。どうやら普段から私がちょっと変わった趣味の活動……例えばコーヒー好きが高じて定休日のカフェを借りてマスターをやってみたり、能を習ってみたり、学生でもなんでもないのに高校や大学の範囲の勉強をしてみたり……をしており、Facebookなどによく投稿していることが目を付けられたようなのだ。 しかし、こういった趣味の活動がいわゆる「推し活」かというと、それはちょっと違うように思える。 何を書いていいものか途方に暮れるが、ライターらしくまずは「推し活」という言葉の使われ方を考察するところから始めてみよう。 世間一般で言う「推し活」という言葉は、多分アイドルを応援することを起源とし、昨今は歌手、
日本共産党は党首公選をやってはどうかということが話題になっている。 www3.nhk.or.jp news.yahoo.co.jp www.sankei.com www.yomiuri.co.jp その台風の目になっているのが松竹伸幸『シン・日本共産党宣言』(文春新書)である。「ヒラ党員が党首公選を求め立候補する理由」というサブタイトルの通り、党首公選を求めて党の防衛政策などの発展を訴えている。 実は松竹の本書には、表現の自由での政策の対立をめぐり、ぼくの名前も出てきてびっくりする。 シン・日本共産党宣言 ヒラ党員が党首公選を求め立候補する理由 (文春新書 1396) 作者:松竹 伸幸 文藝春秋 Amazon 党首公選をしたらいいではないか。これが本書についてのぼくの結論である。 党首公選をやったほうがいい派に変わった理由 数年くらい前までは「やらないほうがいい」派であったが、「やったほう
1975年生まれ。 一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程修了。博士(社会学)。 一橋大学大学院社会学研究科ジュニアフェローを経て、現在、一橋大学学生支援センター特任講師。 著書:『音の力』(共著、インパクト出版会)。 いま忘れがちだが、戦後の日本は、独立国家ではなく、1952年4月の講和条約発効まで長く、実質的にアメリカの占領下にあった。日本各地に米軍基地があり、そこには何十万人という米兵が駐在していた。いわゆる進駐軍である。 従来の占領下の研究は政治や経済、軍事に焦点が当てられていたのに対し、本書は、文化、とりわけ音楽に着目している。音楽を通してみた日米交流史になっている。 日本に来た米兵たちは余暇に音楽を楽しんだ。著者は、彼らが余暇に、どんな音楽を、どこで、どのように楽しんでいたかを綿密に取材してゆく。「戦う兵隊」より「遊ぶ兵隊」の研究になっているのが面白い。 故郷を離れて東洋の異国
全共闘世代の歌人 大阪の千里ニュータウンの一画にある、道浦母都子(もとこ)の瀟洒な自宅を訪れた。お茶をいただき、ほっと一息ついたところで道浦から開口一番、その一言が心に響いた。 「物を書く人間は反体制でありたい」と。その率直さが道浦の本領なのだと、実感した。優しいけど、芯がある。 道浦母都子の肩書きをどうしたものか、思案した。歌人であることには違いないが、「全共闘世代の歌人」という表現は陳腐に聞こえるかもしれないが、それでも道浦を語るのに必要かつ充分なものではなのだろうか。 代表作はたくさんあるが、よく引用されるのは以下の短歌だ。 神田川流れ流れていまはもうカルチェラタンを恋うこともなき 催涙ガス避けんと秘かに持ち来たるレモンが胸で不意に匂えり 今でも監視対象 1960年代後半の全共闘の時代からはるか50年経った今でも、道浦家周辺は時間がそのまま凍りついているという。つい最近も、例えば、サ
月刊「文藝春秋」2022年8月号に掲載された、山下達郎さんのインタビューに大幅加筆! スペシャルな“2万字バージョン”を特別に無料公開します。(全5部の第1部 インタビュー・構成/真保みゆき、本インタビューは2022年4月25日に行いました) ◆◆◆ リーマン・ショック後のコンサートで愕然としたこと ——来年70歳を迎えられる達郎さんですが、コンサートではファンに「みんなかっこよく年を取っていこう」と呼びかけるのが、近年の恒例になっているようですね。 山下「ちゃんと健康管理して、身体と心を平穏に、という呼びかけです。僕は、おかげさまで体は丈夫です。タバコは35歳でやめたし、歯もいまだに自前。“8020”も夢じゃない。まずは健康第一、それが大前提。 と同時に、“後半生をどう生きるべきか”という哲学的な問いも、あの言葉には込めています。2008年のリーマン・ショックの後、コンサートを観に来てく
ヒップホップにとって重要な要素であるダンスとスタイル(ファッション)はどのように位置づけられてきたか? 例えば、“日本語ロック論争”。日本における最初のヒップホップ専門のレーベル<BPM>を設立し、自らもロック・ミュージシャンとしてではなく、プレジデントBPMというオルター・エゴでラッパーとして活動した近田春夫によると、日本のロックの歴史を振り返ったときに必ず触れなければならない日本語ロック論争について、実際は“ダンス・ミュージックかそうでないか”をめぐっての対立だったという。 1970年、日本のロックの歴史における伝説的な、はっぴいえんどの1stアルバムのリリースの数カ月前、メンバーの1人、松本隆は、1700字のテキスト「現代のロックは放浪よりうまれる」を雑誌『ミュージック・ライフ』8月号に寄稿した。 彼は、映画『イージーライダー』や『真夜中のカーボーイ』に巨大に映し出された“ぼくたちと
ふと短歌って面白いかもって調べてて、この短歌読んだら、目から汗が出た あかねさす 紫野行き 標野行き 野守は見ずや 君が袖振る (あかねさす むらさきのいき しめのいき のもりはみずや きみがそでふる) 情景が目に浮かぶ。茜色の空の下、旅立つ君を送り出す。つらいよなぁ、切ないよなぁ 恋人との別れってもんは、なんでこう胸が痛むんだ 昔から知ってる短歌だけど、歳を重ねてからやっと分かったよ 最高じゃねえか短歌ってやつはよ……! というわけで、みんなのおすすめの短歌を教えてもらえたら嬉しい ジャンルはなんでもいいです 自作でもいいので、お願いします! 【追記】 たくさんありがとう! 一つ一つ読ませていただいています! 読んで泣いたり笑ったりしてる まさか今になって短歌の良さに気づくとは思わなかった 高校で嫌々習ってたけど、その知識が役に立ってる 勉強しておいてよかった!
傾注(attention)すること。注意を向ける、それがすべての核心です。 人の生き方はその人の心の傾注(attention)がいかに形成され、また歪められてきたかの軌跡です。 引用:Amehare's quotes スーザン・ソンタグ『良心の領界』 スーザン・ソンタグ(Susan Sontag, 1933年1月16日 - 2004年12月28日)は、アメリカの著名な作家、エッセイスト、小説家、知識人、映画製作者、運動家。(Wikipedia) 若い読者へのアドバイス 人の生き方はその人の心の傾注(アテンション/attention)がいかに形成され、また歪められてきたかの軌跡です。注意力(attention)の形成は教育の、また文化そのもののまごうかたなきあらわれです。人はつねに成長します。注意力を増大させ高めるものは、人が異質なものごとに対して示す礼節です。新しい刺激を受けとめること、挑
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