気になる記事をスクラップできます。保存した記事は、マイページでスマホ、タブレットからでもご確認頂けます。※会員限定 無料会員登録 詳細 | ログイン 春闘を前にして、安倍晋三首相が経団連をはじめ産業界の首脳に対して賃上げを要請している。彼はもともと自由民主党のなかでも右派で、労働組合とは対極にある政治家と考えられてきたから、民主党政権の下でも見られなかったこの動きに驚いた人もいるのではないか。賃金は本来労使間の交渉で決まるものであり、政治の介入は好ましくない、との見方もあるかもしれない。 しかし、筆者は近年、「デフレ克服のためには賃上げが不可欠である」という主張を繰り返してきた。なので、このような動きは大賛成であり、産業界の積極的な対応を期待している。安倍首相はデフレ脱却を経済政策の主眼に据える。なぜ先進国の中で日本でのみデフレが執拗に続くのか、それを理解するにはバブル経済崩壊後の日本経済