浜松市中区のJR浜松駅前バスターミナルで2日、遠州鉄道の路線バスが男に奪われた事件で、逮捕監禁などの容疑で逮捕された住所不定、自称無職の寺田智容疑者(29)が静岡県警に対し、「住んでいたアパートを前日に追い出された。悪いことをして憂さを晴らしたかった」などと供述していることがわかった。 県警は寺田容疑者を追及し、犯行に至る詳しい経緯を調べる。一方で、県警は走り去ったバスを事件発生後ほどなく見つけ、バスの鈴木英範運転手(49)の冷静な行動もあって、事件は発生から30分で解決。けが人もなかった。 鈴木運転手は2日夜、読売新聞などの取材に応じ、事件時の様子を語った。 出発直前の運転席でふと振り向くと、いら立った様子の寺田容疑者が左側の首筋にナイフを突きつけてきた。寺田容疑者の指示通り乗客を降ろしてバスを発進させたが、障害のある男性が1人残った。 「自分一人なら逃げることもできるが、まずはお客様の