神戸市灘区に総本部を置く指定暴力団山口組が「山口組新報」と銘打ったタブロイド判の機関紙を発行し、直系組長らに配布していたことが、捜査関係者への取材で分かった。篠田建市(通称・司忍)組長らトップが組員に心得を説く文章などを掲載。兵庫県警は組織引き締めの意図があるとみている。 捜査関係者によると、機関紙には「創刊号」とあり、計8ページ。1面には組の綱領や指針、篠田組長による巻頭言があり、他のページにはナンバー2の高山清司若頭の原稿なども載っているという。 川柳や囲碁将棋、名山紹介、組長による釣り日記など娯楽のコーナーも掲載。全国の直系組長が集まった今月5日の「定例会」で配布されたという。 編集責任者や発行人は記されておらず、部数は不明。山口組では1970年代に「山口組時報」という機関紙を発行しており、捜査関係者は「当時を模倣したのではないか。軟らかい内容を掲載しつつ、トップの意向を周知する狙い