地中に残った根から数十以上の若芽が育った(中央手前)。右奥は胴切りされて移植された幹部分=鎌倉市雪ノ下2丁目 鎌倉市の鶴岡八幡宮の大イチョウが強い風雪により倒れて10日で1年になる。境内で進む再生の試みは順調で、10日午後1時から吉田茂穂宮司らが成長を祈る祈願祭を開く。 大イチョウは根の部分を地中に残して倒れた。再生策の一つは、地中に残された根からの若芽(ヒコバエ)を後継樹とする計画だ。現在は数十の若芽が出ており、長さ2メートルほどに育っているのもある。10日の祈願祭に合わせて一部を剪定(せんてい)し、数年後に若芽のうちから3本を選んで後継樹とする方針だ。 また、倒れた大イチョウの幹部分を胴切りにして近くに移植し、根付きを図る計画も順調という。こちらも多くの若芽が出ているが、根付きを確認するには5年ほどかかるという。 大イチョウが倒れて以来、参拝客が増えたという。訪れた人々から再生の現状を
切断して移植した部分から若い芽が伸びる鶴岡八幡宮の大イチョウ。元の位置(右奥)に残った根からも青い葉が伸びていた=29日、神奈川県鎌倉市、福岡亜純撮影 3月に強風で倒れた鶴岡八幡宮(神奈川県鎌倉市)のご神木の大イチョウが、紅葉シーズンが終わりに近づいても、今秋はほとんど色づかず緑色の葉を茂らせている。 八幡宮は、イチョウが倒れた直後に胴切りにし、高さ4メートルの幹を近くに移植した。境内のほかのイチョウは黄葉して葉を散らしているのに、移植した幹の葉は黄色よりも緑色が勝っている。 「元気がありすぎです」と言うのは、大イチョウ再生の指導に当たる東京農業大学の浜野周泰(ちかやす)教授(造園樹木学)。葉が黄色く色づくのは、葉緑素が分解して黄色い色素が見えるようになるためだが、大イチョウは葉の細胞がしっかりしていて、葉緑素の分解が進んでいないという。
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