【ワシントン=山田哲朗】猛きん類のトビは、白いプラスチック片で巣を飾り自らの強さを誇示していることを、スペインの生物学者らが発見し、科学誌サイエンスに発表した。 動物が美しい羽毛などだけでなく、構造物で情報を伝達する例として注目されるという。 スペインのドニャーナ国立公園で127個の巣を調査。壮健な7〜12歳のトビは白いプラスチックを集め巣の中にためる一方、弱い若鳥や老いたトビは飾りを控える傾向があった。 飾りの無い巣に白いプラスチックを入れると、若鳥や老いたトビはすぐに取り除いた。研究チームは「空手教室で初心者が黒帯をしても利益がないのと似ている」と指摘している。