最近、駅や歩道でキャリーバッグを引いて歩く人たちが急増している。女性を中心に「コロ」の愛称で親しまれ、旅行以外にも買い物や、かさばる荷物を持ち運ぶ際に重宝されているが、これにぶつかって大けがをするケースが頻発しているという。国民生活センターも昨年秋から注意を呼びかけ始めている。 一昔前は空港やターミナル駅でしか見かけることがなかったキャリーバッグが、続々と街中に進出している。重い荷物を持ち運ぶには大変便利なものだが、その“副作用”にまで気が回らない利用者は非常に多い。 「そもそもキャリーバッグを使う人は男性に比べて背が低い女性が多く、より楽に運べるように目いっぱい低い位置で引きがちです。それによって、バッグの占める面積はさらに広がる。そばを歩く人は、まさかそんな位置をバッグが移動しているとは想像できないでしょう」 東京・上野のキャリーバッグ販売店スタッフは、利用者の実態をこう語る。最