県は26日、熊の餌になるドングリなどの実り具合について、県全体で不作から平年並みとなり、一部では凶作の地域もあると発表した。県内では今年、熊に襲われてけがをする人が相次いでいる。県鳥獣対策・ジビエ振興室は、地域によって実り具合にばらつきが大きいと指摘。餌を求めて熊の行動範囲が広がり、森林内や集落近くの田畑などで遭遇する機会が増える可能性があるとし、十分な警戒を呼び掛けている。 実り具合は、県内10地方事務所や県林業総合センターの職員が、定点観測している山林でコナラやミズナラなどのナラ類、ブナ、クリを調べた。結果によると、ナラ類は全県的に不作から平年並みで、特に北安曇地域では不作。北信のブナは凶作で、クリは多くの地域で不作だった。昨年度はナラ類が平年並みだが一部で実が小さく、ブナは不作、クリは一部を除き平年並みだった。 同室によると、今年4~8月の熊の目撃情報件数は千件で、前年同期に比べ