環境省は10日、国際的に重要な湿地を保全するラムサール条約の登録候補地として、「渡良瀬遊水地」(本県、茨城、群馬、埼玉県)、「円山川下流域・周辺水田」(兵庫県豊岡市)など9か所を選定した。この中で最大面積を誇る渡良瀬遊水地は、多様な植物や野鳥がみられる自然環境が特長。地元住民や自治体による周知を進め、利活用に向けた取り組みが求められる。今年7月までに登録される予定で、日本の登録湿地は46か所になる。世界の登録湿地は現在2006か所。 同省によると、渡良瀬遊水地は、足尾銅山の鉱毒が流れ出るのを防ぐために作られ、ヨシを主体とする本州最大級の湿地が広がる。 円山川下流域には特別天然記念物コウノトリが繁殖する人工湿地など様々な種類の湿地があり、周辺の水田では「コウノトリ育む農法」という無農薬・減農薬の稲作が行われている。 世界遺産の宮島(広島県廿日市市)は、山からの湧出水と大潮の時の海水が混ざる潮