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ブックマーク / www.newsweekjapan.jp/reizei (10)

  • 「3.9+5.1=9.0」が、どうして減点になるのか?

    教育現場での一斉指導が困難となる一方で、悪しき「横並び主義」の束縛から逃れられない日教育は苦悩している> 脳科学者の茂木健一郎氏が、日の小学校における算数教育について問題提起をしています。氏のブログから該当する部分を引用してみましょう。 「昨日、小学校の算数のテストで、「3.9+5.1=9.0」と書いたら、減点されたというツイートが流れてきて、とてもびっくりした。これははっきり言って一種の子どもに対する「虐待」である。」 更に茂木氏は「これ以外にも、小学校の算数には謎の奇習があると聞く。」として、次のような例を挙げています。 「かけ算の順序、足し算の順序、という「問題」があって、2×3=6は正解だが、3×2=6は不正解、同じように2+3=5は正解だが、3+2=5は不正解、という「世界」があるのだという。」 まず、「3.9+5.1=9.0」ではダメという問題ですが、では正解は何かとい

    「3.9+5.1=9.0」が、どうして減点になるのか?
    kj-54
    kj-54 2018/02/24
    『算数や数学の持っている「究極の合理性」というカルチャーに反します』『「憤慨する親の教育への不信感が子供のモチベーションを傷つける」という問題』『対策は…「習熟度別」を導入するということ』
  • 愛国歴史教育に対する「米高校生の異議申し立て」が勝利した日

    最近の各国の保守主義の運動には「自国の歴史に誇りを持てるような教育」へと、歴史教育を改変するという志向があります。アメリカも例外ではありません。例えばブッシュ時代の「草の根保守」の復権を契機として、ハッキリとそうした運動が立ち上がっています。 そのリーダー格といえば、リン・チェイニー氏です。チェイニー前副大統領の夫人ですが、歴史家というより文学者という立場で「愛国歴史教育」を推進していたのです。 チェイニー氏はまず「建国の歴史」に関して「トーマス・ジェファーソンの理想主義とか、権力への牽制」といったエピソードではなく、「独立戦争の苦しい戦いを勝利に導いたワシントンの勇気」を前面に出して教えよとか、ベトナムや公民権の話ばかり教えるのはバランスを欠くなどという主張を「運動」にしたのです。 更にチェイニー氏の前にフランシス・フィッツジェラルドというジャーナリストは79年に出した『アメリカ史の改善

    愛国歴史教育に対する「米高校生の異議申し立て」が勝利した日
    kj-54
    kj-54 2014/10/18
    『「不正な秩序に挑戦することが正しいと教えるのは、何も無政府主義を推奨することにはならないのです。…修正すべきところは修正すべきだという当たり前のことは、この国の制度設計にビルトインされているのです」
  • 「フジ子・ヘミング現象」の何が問題なのか?

    ピアニストのフジ子・ヘミング女史のリサイタルを聞く機会がありました。場所は、ニューヨークのリンカーンセンター内のアリス・タリー・ホール。東日大震災のチャリティーという主旨もあって、多くの聴衆が集まっていました。その聴衆ですが、ザッと見渡したところ95%は日人のようで、場内のアナウンスも日語だけであったり、在米日人コミュニティーのイベントということは明らかでした。改めて日でのフジ子人気の凄さを感じさせられました。 リサイタルの内容ですが、一部で言われているような「超スローテンポ+旋律の濃厚な味付け」のユニークな演奏というのではなく、端正でロマンチックな普通の演奏でした。確かにテンポに変化をつける部分はありましたが、一小節内のリズムは良くも悪くもメトロノームを刻むような正確さがあり、節度を崩した演奏という印象はありませんでした。 メカニックにしても解釈にしても最近のピアノ界の様々な「

  • 米民主党が「反日」という誤解

    自民党の総裁特別補佐である萩生田光一衆院議員は、同党の青年局会議の場で、オバマ政権が安倍首相の靖国神社参拝に「失望」を示したことについて「共和党政権のときはこんな揚げ足をとったことはなかった。民主党のオバマ政権だから言っている」と述べたそうです。 このような「民主党は反日」であり、「共和党は親日」という認識は、確かに戦後の日の政官界には強くありました。また、それなりの理由はあったのです。例えば、民主党は何と言っても第二次大戦を遂行した政党です。FDR(ルーズベルト)にしても、トルーマンにしても戦前の日にとっては「敵」であり、また彼等の手によってなされた一連の「戦後改革」についても、その「逆コース」に乗って右派的政権を作っていった自民党の多くの人々にとっては反発の対象であったのだと思います。 これに対して、共和党というのは「日の保守の直接の敵」ではなかったとも言えます。例えばアイゼンハ

  • 「限定正社員」構想の議論、欧米では一般的だというのは大ウソ

    職務内容に専門性があり、勤務地が決まっていて転勤がなく、勤務時間が限定されていて残業がない一方で、正社員と同様に福利厚生が受けられる「限定正社員構想」というのが検討されているようです。「正社員」ですから、雇用期間には定めがない、つまり終身雇用契約ではあるのですが、これまでの正社員と比べると解雇がしやすいという制度にしようというのです。 この「限定正社員構想」ですが、流通業などで80年代から存在していた「地域限定正社員」とか、あるいは男女雇用均等法が施行された際に女性を「管理職候補にしたくない」と考えた企業が、女性を中心に採用した「一般職」という制度に似ています。 この制度については「ジョブ型正社員」などという言い方で「欧米では一般的」だというのですが、いわゆる「非管理職=ノンエグゼンプト」のイメージが重ねられているようです。賃金水準は低いが、ワークライフバランスはあるというのが触れ込みです

    kj-54
    kj-54 2013/06/04
  • 3分で終わる核武装論議 | プリンストン発 新潮流アメリカ | コラム&ブログ | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

    その昔、亡くなった自民党政治家、中川昭一氏が2006~09年にかけて「核武装論議をタブー視するな」という発言をした頃には、ずいぶんと賛否両論が激しかったのを記憶しています。その中川氏は「最近は、非核三原則に『言わせず』を加えた非核四原則どころか、『考えてもいけない』という非核五原則だ」と強く反発していましたが、今ではこうしたタブー視に関してはかなり緩んでいるように思われます。 今回の総選挙で、何らかの話題になりそうな「第三極」においても、石原前都知事は日の核武装論について従来から放言を繰り返していますし、最近はこの問題に慎重な橋下大阪市長も「議論は歓迎」という立場のようです。 漠然としたムードとしては、仮に米国が何らかの理由でアジアにおける軍事プレゼンスを軽減していった場合には、日は「自主防衛」をすることになり、その際に中国の核攻撃能力を抑止するためには、日は核武装の可能性を否定す

    kj-54
    kj-54 2012/11/17
    「結論はただ1つ、日本の核武装は不可能だということです」
  • 村上春樹氏のノーベル賞見送り、これで良かったという理由

    下馬評では可能性大と言われていた、村上春樹氏のノーベル文学賞受賞ですが、結果的に今回の受賞は中国の莫言氏ということになり、村上氏の受賞は見送られました。残念とも思いますが、冷静に考えてみれば今回はこれで良かったのかもしれません。 1つは、莫言氏にノーベル賞を授与するということの政治的な意味です。私は莫言氏の作品は同氏が原作・脚を務めた映画『紅いコーリャン(紅高梁)』(張藝謀[チャン・イーモウ]監督)を通じて知っているだけで、小説そのものは読んでいないのですが、この映画を見れば同氏の政治的位置が「体制内批判者」だということは分かります。 映画については大変に立派な作品ですが、その中でも「赤(紅)」という色の鮮烈な使い方が特徴的です。タイトルの真っ赤な文字から始まって、ヒロインの真紅の花嫁衣装、花嫁行列の輿の色、そのヒロインが次の夫となる男性と結ばれる際の紅い衣装、そしてコーリャンからできた

    kj-54
    kj-54 2012/10/12
    莫言の受賞の意味/中国(政府?社会?)に対するメッセイジ。日中関係悪化時の受賞の影響。「ノーベル賞」を取ることの「文学的」な意味。
  • 福島第1原発事故から1年を過ぎても解けない「2つ」の謎

    事故発生以来、精力的な取材を続けた東京新聞の取材班による記録『レベル7 福島原発事故、隠された真実』というが出版されています。取材の中心になっている加古陽治さんという方とは9・11の直後に同じようにNYで取材されている時に、お会いして意見交換をしたことがあるのですが、今回も冷静な視点が光っていると思いました。 この『レベル7』を読んで、改めて「全電源喪失」による1号機から3号機までの冷却不能という事態の推移を、時系列でたどることができました。勿論、測定器などに大きな支障があり、異常事態のために関係者の記憶も曖昧な中、誰も「当に起きた事実」を知ることはできないと思います。そうした前提の上に立ってではありますが、改めて「発表され、報道され」た事実の流れを確認することができたのは有意義でした。 しかし、丁寧に整理された記述を読むことで、改めて2つの疑問が浮かび上ったのも事実です。それは「2号

    kj-54
    kj-54 2012/03/26
    ドラマ仕立てで議論を脇道に持ってゆくのではなく、2号機と4号機で起きたことは何なのかということをしっかり追究して欲しいと思う
  • あのアメリカですら自国国旗の焼却が禁じられていない理由

    たびたび、大阪の橋下市長がらみの話題で恐縮ですが、国体(国のかたち)を考える上での良いレッスンになるのではと思い取り上げます。今日は、国旗国歌への態度と「国際社会」の関係についてです。 今週の市長の発言の中に、「国歌斉唱の際に手を前に組んでいるのは失礼で、国際社会では許されない」という主旨のものがありました。この種のものとしては、スポーツ選手などが海外での試合に臨んだ際に国歌を歌っていないのは「国際社会での常識に欠ける」というような言い方があり、市長もそのような主旨での発言を以前にしていたと思います。 確かに1つの考え方です。スポーツの対外試合というのは一種の民間外交ですから、それなりの外交儀礼というものがあり、他国の国旗国歌への尊敬だけでなく、自国の国旗国歌に対しても儀式の格調を維持するためにも、国家を代表している敵味方相互をしっかり認めるという意味合いからも必要だと思います。 例えばサ

    kj-54
    kj-54 2012/03/24
    純粋に国内政治の局面においては、国旗国歌の持つ権威を政治的な圧力や示威の道具とすることはできないという考え方/日本選手は自国の国歌に礼節を示すことが、開催国や参加国全体への礼節になる.
  • アメリカの外食産業に過労死がない理由とは?

    大前提として客も店も細かいことはゴチャゴチャ言わないし、とりわけ中堅以下の企業化されたファミレス系やファーストフード系に至っては、サービスの水準はかなり低いという問題があるわけです。その点では、日とは全く別世界で比較の対象にはならないのですが、個別の問題では参考になる点もあると考えて箇条書きにしてみました。 (1)役割分担がハッキリしています。例えば、注文を取るのは「サーバー」、最初に接客して客をテーブルに誘導するのは「ディスパッチャー」などという「専任」ですし、料理を運んだり皿を下げる専門の「アシスタント」など接客だけでも細かく分かれています。厨房の中も役割分担が明確です。 (2)職務内容は契約書で明確になっています。ですからコストカットのために、ある仕事を他の人間にカバーさせるなどということは不可能です。また契約に書いてあることは双方が履行しなくてはなりません。野球の井川慶選手がヤン

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