まず基本のき、理科の復習からです。カロリーとは、エネルギー(熱量)の単位でしたね。何かを燃やし、水1gを14・5℃から15・5℃まで1℃上昇させることのできる熱量が1calです(一般的には、1kcalを1カロリーと言うことが多いですね)。 東京大学で「食と生命」の講座を主宰する加藤久典特任教授によれば、食品の場合も、燃やして得られる熱量を、ボンブカロリーメーターという専用の機械を使って計測することができます。ただ、この潜在的なエネルギーすべてを体が利用できるわけではありません。栄養学の教科書にも「摂取した栄養素は全部吸収されるものではないので、消化吸収率を考慮に入れなければならない」とあります(三田村敏男、吉田勉『基礎栄養学』医歯薬出版、2005)。 例えば、炭水化物と言っても、糖質以外に消化吸収されづらい食物繊維もあります。食物繊維が多い食品では、ボンブカロリーメーターでの熱量値より、実