成人以降の1カ月の射精回数が多い男性は、前立腺がん(特に低リスクの前立腺がん)になりにくいことが、米ハーバード公衆衛生大学院のJennifer R. Rider氏らの研究で明らかになりました。 前立腺がんのリスクを下げる因子は不明だった がんの種類によっては、なんらかの生活習慣の改善や感染の防止が発症リスクの低下に役立つことが知られています。 たとえば肺がんの場合、喫煙しなければ発症の危険性は大きく低下します。子宮頸がんであれば、HPV(ヒトパピローマウイルス)への感染を防げばリスクが低下します。しかし、前立腺がんについては、何に気をつければがんになるリスクが下がるのかは、ほとんどわかっていませんでした。 著者らは、今回の研究に先立ち、2004年に最初の論文(*1)を発表しています。この論文は、米国の男性医療従事者を8年間追跡した研究結果で、1カ月当たりの射精(性交、夢精、自慰のいずれかを