【この記事のポイント】・深刻な人手不足で外国人材に光・新興国の賃金は上昇、日本との差は縮小・外国人材の確保には賃上げが不可欠人手不足の深刻化で外国人材の存在感が増している。日本人が集まりにくい業種を中心に採用のニーズは強い。技能実習生の平均賃金は10年前の1.4倍となり、日本人の若者との格差は縮小している。今後は新興国の賃金上昇で、海外の若者が期待する水準も上がる。生産性を高め日本国内で賃上げを
出入国在留管理庁が人手不足の深刻な業種14分野で定めている外国人の在留資格「特定技能」について、2022年度にも事実上、在留期限をなくす方向で調整していることが17日、入管関係者への取材で分かった。熟練した技能があれば在留資格を何度でも更新可能で、家族の帯同も認める。これまでの対象は建設など2分野だけだったが、農業・製造・サービスなど様々な業種に広げる。【関連記事】・・別の長期就労制度を設けている「介護」を含め、特定技能の対象業種14分野すべてで「無期限」の労働環境が整う。専門職や技術者らに限ってきた永住への道を労働者に幅広く開く外国人受け入れの転換点となる。現在、資格認定の前提となる技能試験のあり方などを同庁や関係省庁が検討している。今後、首相官邸や与党と調整し、22年3月に正式決定
外国人労働者の受け入れを拡大する入管難民法などの改正案は二十一日、衆院法務委員会で実質審議入りした。法務省は、失踪した外国人技能実習生に対する調査結果に誤りがあったことを陳謝する一方、失踪の主な原因が「より高い賃金を求めて」だったとの見解は維持した。野党側は、失踪は実習生に原因があるかのような表現だと批判。調査結果の一部を閲覧した集計を基に、失踪者の約八割は最低賃金以下で働いていたとして反論した。(坂田奈央、村上一樹) 問題となっている調査は、失踪後に摘発された二千八百七十人から聴き取った二〇一七年の調査。同省は当初、約87%が「より高い賃金を求めて」失踪したとしていたが、約67%に訂正した。法務委で山下貴司法相は、この点を「おわびしたい」と謝罪。国会答弁の修正には応じなかった。 法務省は、失踪の原因について新たな見解も示した。従来の見解にあった「技能実習を出稼ぎ労働の機会と捉え」という表
技能実習生として茨城県行方(なめがた)市の農家で働いていた中国人女性(32)が未払いの残業代などを求めた訴訟の判決で、水戸地裁(岡田伸太裁判長)は9日、実習先の農家に約200万円の支払いを命じた。 判決によると、女性は2013年10月~14年11月、同市の農家で大葉の収穫作業に従事していた。岡田裁判長は、女性が夕方から夜間にしていた大葉を束ねる作業について、「(女性側に)作業時間の裁量性が乏しく、雇用契約に基づいたものと認めるのが相当」と指摘。農家側の「(成果払いの)請負契約だった」という主張を認めず、残業代と制裁金の支払いを命じた。 女性は農家の親族からセクシュアルハラスメント行為を受けたとして損害賠償も求めていたが、棄却された。 ◇ 大葉農家で働く外国人技能実習生の請求について、未払いの残業代があったことを認めた水戸地裁の判決からは、ずさんな労務管理におかれている実習生の実態が浮かび上
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