学術書の電子出版、行われにくいのは出す側に利点が少ないの一点につきます。基本的に紙版の部数がごく少部数で、ぎりぎりの採算で制作されているので、電書で多少売れたとしても、引き換えに少しでも紙の部数が減少してしまうと、そもそもが刊行不能になるぐらいの小さなビジネスモデルなのです。
学術書の電子出版、行われにくいのは出す側に利点が少ないの一点につきます。基本的に紙版の部数がごく少部数で、ぎりぎりの採算で制作されているので、電書で多少売れたとしても、引き換えに少しでも紙の部数が減少してしまうと、そもそもが刊行不能になるぐらいの小さなビジネスモデルなのです。
2021年1月13日付で、出版倫理委員会(COPE)は、学術出版におけるトランスジェンダーの研究者の著者名表記の変更について、5つの基本原則の提案やこのようなパラダイムシフトの意味を考察する記事として、“A vision for a more trans-inclusive publishing world: guest article”を公開しました。 同記事では、トランスジェンダーの研究者が自身の研究成果に対する正当な評価を得るために、過去に使用していた名称を現在の名称へ変更しようとする際に、出版社との煩雑な手続きが必要となるだけでなく、手続きの過程で自身の私的なアイデンティティに関わる問題を開示して交渉を強いられる現状を指摘しています。このような現状の改善のため、記事では出版社等に対して著者名表記変更について、次の5つの基本原則を提案しています。 ・法的文書その他の不要な障壁を求める
今年9月の発売以来、驚異的な売れ行きを記録している『独学大全』は、正体不明、博覧強記の読書家であり、独学の達人である読書猿が書いた「勉強法の百科事典」だ。 総ページ数は全788に上り厚さは約5cmと、とにかく分厚い本書が、12月23日現在、発行部数11万部を記録し大ベストセラーとなっている。「リアルサウンド ブック」では『独学大全』の編集を手掛けた、ダイヤモンド社・田中怜子氏にインタビュー。『独学大全』誕生のきっかけから、本書がヒットした理由、さらには同社独自の編集方針など、多岐にわたり話を訊いた。(編集部) コンプレックスから生まれた「独学」というテーマ ――『独学大全』誕生の背景を教えてください。 田中:私は経済学部卒業でもなく、MBAも取得していない。教養もありません。たまたまこの道に進んだけれど、ビジネス書の編集者の中で本流ではないという気持ちが常にありました。ビジネスのことがわか
一八七五(明治八)年に原亮三郎によって創業され、明治三〇年代中頃までに急速な成長を遂げた出版社・金港堂。創業後間もなく教科書販売の大手として名を馳せた同社は、文学関連の書籍・雑誌に力を入れ、永井荷風のデビューに一役買ったことでも知られる。一九〇三(明治三六)年には上海の商務印書館と合同事業を行うなど、日本国内に留まらない影響力を有した金港堂だが、明治の末には凋落したため社内文書が残されておらず、また他の出版社のように「社史」の類が編まれてもいない。近代出版史において強い存在感を示していたにもかかわらず、実態は茫漠としていた金港堂。その「社史」を本格的に描き出し、同社が置かれた不幸な状況を一変させたのが「金港堂小史――社史のない出版社「史」の試み」(一九八〇年)に始まる稲岡勝氏の一連の論考だ。 恐縮ながら少し個人的な話を。ここ五年ほど教育関連の書籍・雑誌について研究している筆者は、院生時代に
「文系の学問において資料の実在を証明するものとは何か」(anond:20190510230425)についたブコメに応答&補足説明します。 参考文献と注は違うよ!Wikipediaですら参考文献を求められるので、参考文献(ここで言っている注)のない本はある意味でWikipedia以下の信頼性と考えられても仕方がないことを多くの人に知らせるべきだと思う。 参考文献と注は違います! ぜんぜん別です! 参考にした本を並べてあるのが参考文献(厳密にはこの場合「参考文献一覧」)で、本文中の記述の出典を直接明らかにするのが注です! 参考文献と注については、以下の4つの組み合わせが考えられます。 a)参考文献も注も揃っているb)参考文献はあるが、注はないc)参考文献はないが、注はあるd)参考文献も注もないこのうち、研究書として許されるのはaとcだけです。ここで問題にしているのはbとdで、多くの学術的な新書
久々にビッグな研究不正のニュースktkr! ということでキリスト教思想史研究やってた人が研究不正で懲戒解雇された件について、報告書に目を通した上でちょっと書きます。 今回調査委員会が被告発者に求めたのは、以下の項目でした。 カール・レーフラーの実在を証明する一次資料の写しと説明文書カール・レーフラーの論文「今日の神学にとってのニーチェ」の実在を証明する一次資料の写しと説明文書トレルチ家に属する借用書や領収書等の実在を証明する一次資料の写しと説明文書この「写し」というのはどういうことでしょうか? 資料そのものを調査委員会が求めなかったのはどういうわけでしょうか? 歴史学者にとっては常識なのですが、他の分野の人にとってはどうかわからないので、解説してみます。 そもそも文系はどんな材料を使って研究してるのかこれは人というか研究分野によるので、安易なことは言えません。文学と哲学と社会学と人類学と歴
「まともな学者」や「まともな出版社」の基準がわからんという意見があったので、横から補足してみる。 id:strangerxxx そのまともな学者やまともな出版社を探すのが初学者にとって難しいってのが問題じゃないの? 歴史学ならとりあえず山川出版社。大正義なので基本的にハズレがないし入門書も充実している。山川世界各国史を読もう。日本史ならこれに加えて吉川弘文館。刀水書房もいいぞ。 法学のことはよく知らんが有斐閣のをよく見る印象。有斐閣は政治学でも入門書として良いのを揃えている気がする。政治学で困ったら有斐閣アルマ読んどけ。あとは勁草書房とか? 文化人類学なら世界思想社や風響社が強いと思う。 言語学だとひつじ書房とかくろしお出版とか? 社会言語学とか言語政策とかに限れば三元社一択。 分野の枠を超えて良い本を出すところだと、岩波書店、ミネルヴァ書房、人文書院、白水社あたりかな? あとは大学出版会
2014年10月1日、Wiley社は編集者・論文著者など学術出版に携わる人々が守るべき行動規範をまとめた「出版倫理の最良実践ガイドライン-出版社の視点 第二版」を公開しました。このガイドラインは2006年に初めて出版された出版倫理ガイドラインの改訂版で、2014年3月には英語版も公開されていました。今回、公開されたガイドラインは2014年3月発表の英語版を翻訳したものです。 新たに発表されたガイドラインには画像の不正操作についてや剽窃チェックツールなど、近年の動向も反映されているとのことです。日本語版、英語版ともWebから無料でダウンロードすることができます。 Wileyが学術出版倫理に関わる行動規範をまとめた「出版倫理の最良実践ガイドライン - 出版社の視点 第二版」日本語版を公開(ワイリー・サイエンスカフェ、2014/10/1付け) http://www.wiley.co.jp/blo
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