9月12日(現地時間)、米Appleは新製品発表イベントを開催、「iPhone 15」シリーズをはじめとした製品群を発表した。筆者は今年も米国のApple本社を訪れ、取材を続けている。
この連載コラムもこれが最終回となるので、社内では現役最年長の編集者として、自分が経験してきたコンピュータ雑誌について語ろうと思う。 筆者はこの9月で63歳。1967年のビートルズのアルバム「Sgt. Peppers Lonely Hearts Club Band」でポール・マッカートニーが歌った曲の年齢まであと1年だ。ヴィーラ、チャック、デイブという名前ではないが、孫も2人生まれた。 「人生が二度あれば」の欠けた湯呑み茶碗を使っている父親の年齢まで2年。60歳から定年後再雇用で編集部に所属しているが、それも8月いっぱいで終わり。次の道へ進む予定だ。仕事を終わらせるめどがついたので、週末に2人目の孫に会いに自転車で25km走ってきた。 アイティメディアに限らず業界全体を見ても、筆者より年上のコンピュータ雑誌/メディアの編集者はほとんどが引退しており、同年代でも現役は数えるほどしかいない。記憶
米Appleが現地時間の5月10日、iPod touchの販売を、在庫がなくなり次第終了すると発表した。日本のApple Storeでも、「在庫が無くなり次第終了」という表示が見える。 もともとiPodは音楽再生用デバイスとして登場したが、2019年に発売された第7世代iPod touchはA10 Fusionチップを搭載し、カメラも付いている。App Storeのアプリもほとんどが問題なく動く、言わばキャリア通信ができない低価格iPhoneである。 実際iPod touchを飲食店のオーダーシステムの一部として利用しているケースもあり、この販売終了で数年後にはシステムの入れ替えが必須となってしまったところもありそうだ。 筆者ももちろん歴代のiPodを使ってきたが、iPhoneをはじめとするスマートフォンのストレージ容量が拡大するにつれて、次第に使わなくなっていった。逆に今回の発表で、「ま
The Lunduke Journal of Technologyより。 Unix用のMacintoshアプリケーション環境 — 1994年にさかのぼります。 ブライアン・ルンデューク 1990年代、MicrosoftはSolarisとHP-UXに対応するソフトウェア(Internet Explorer、Windows Media Player、Outlook Express)を開発し、UNIXの「Windowsらしさ」を少しばかり持ち込みました。 しかし、AppleがMac System 7全体をSolarisとHP-UXに持ち込んだことをご存知でしょうか? そうなんです! 1994年にリリースされ、1998年に中断されました。「Macintosh Application Environment」と呼ばれていました。そして、それは本当に、本当にうまく機能していました! 注: 「Macin
かぐや姫は5人の求婚者に無理難題をふっかけて、結局誰とも結婚しなかったが、Appleは違った。 1996年、当時のApple CEOだったギル・アメリオは、Mac OSの次世代OSとして4社の技術を検討していた。この辺りは「ヤマーとマツ」連載で語ったとおり。 「MacはLinuxだった」って本当? 「そうだね……」元Mac雑誌編集者は昔語りを始めた このときの交渉次第では、MacがSolarisを土台に構築された真のUNIXとなったり、全く新しいOSであるBeOSで心機一転やり直していた可能性もあったわけだ。ひょっとしたら、MacはWindows NTカーネルの上に生まれ変わって、今頃は「MacはもともとWindowsだし」というSNS投稿に対して「そんなん常識じゃん」とリプが来るような世界線だったかもしれない。 結果的に、NeXTとNeXTSTEP/OPENSTEPが選ばれて、Apple
これは designing plus nine Advent Calendar 13日目の記事です。 こんにちは。ritarと申します。 最近、「スマホがなければ存在しなかったであろう、パソコンのUIデザイン」に興味があります。 何を言っているのかと思うかもしれませんが、とりあえずこちらをご覧ください。 macOS Big Sur (2020) 以降のコントロールセンターめちゃくちゃスマホっぽい、指で触って押せそうな見た目ですが、これはパソコン(Mac)の最近のUIです。 別の画面で昔のUIと最近のものを比べてみると…… Bluetooth設定(左:2020以前、右:2020以降)余白が増え、明らかにスマホっぽくなっています。各行の高さがとても増えています。 このようにスマホに影響を受けたであろうUIデザインは最近多く、それを見て「最近の流行りなんだな」とか「安直に時代に流されやがって」と
PC互換機はIntelだけではない ジョブズのいないAppleが進めたPRePとCHRP:“PC”あるいは“Personal Computer”と呼ばれるもの、その変遷を辿る(1/4 ページ) 昔ながらのIBM PC、PC/AT互換機からDOS/Vマシン、さらにはArmベースのWindows PC、M1 Mac、そしてラズパイまでがPCと呼ばれている昨今。その源流からたどっていく連載。第12回のトピックは、AppleとPCの関係について。古くからのMacユーザーしか知らないであろう、PRePとCHRPについて解説する。 第1回:“PC”の定義は何か まずはIBM PC登場以前のお話から 第2回:「IBM PC」がやってきた エストリッジ、シュタゲ、そして互換機の台頭 第3回:PCから“IBM”が外れるまで 「IBM PC」からただの「PC」へ 第4回:EISAの出現とISAバスの確立 PC
Mediumより。 BY ハンセン・スー これまでに、ユーザがダウンロードしたiPhoneアプリは1,400億を超えています1。iPhoneの成功は、サードパーティ製アプリのエコシステムに関係しています。2008年にApp Storeがデビューしたとき、すべてのアプリは、Apple以外のコミュニティではほとんど使われていなかったプログラミング言語Objective-Cで書かれていました。それ以来、Objective-Cの使用は爆発的に増加し、アプリを作る開発者たちのゴールドラッシュとなりました。Appleは2014年に新しい言語Swiftを導入しましたが、AppleのiOSオペレーティング・システムのほとんどは今もObjective-Cで書かれており、今後何年もAppleのデバイスで使用されるでしょう。 多くのプログラマがObjective-Cを知ったのは、iPhoneアプリ革命の時でした
Hakuro Matusda さんをゲストに迎えて、M1チップ、CPUの歴史、MacBook Air, PS5 などについて話しました。 Show Notes Apple Events - November 2020 Apple brings back the PC guy to boast about M1 performance Apple Announces The Apple Silicon M1: Ditching x86 - What to Expect, Based on A14 ノイマン型コンピュータ RISC vs. CISC Rebuild: 108: John Bull's Instruction Set (hak) IA-64 Explainer: What Is Chip Binning? MacBook Air with M1 chip beats 16-inc
STRATECHERYより。 2002年5月6日、スティーブ・ジョブズはWWDCでClassic Mac OSの葬儀を行いました。 18年後の昨日、OS Xはついに自ら終焉を迎えました。macOSの次のバージョンは10.16ではなく11.0です。 葬儀はありませんでした。 OS Xファミリー OS Xは、テクノロジーの中でも最も魅力的な系統樹を持っています。その重要性を理解するには、それぞれの先人を理解する必要があります。 Unix: Unixは、AT&Tのベル研究所(その著作権はノベルが所有)に由来する特異なオペレーティング・システムを指しますが、米国政府との和解のおかげで(電気通信の巨人を大目に見ることになり、広く批判されました)、Unixは特に大学に広くライセンスされています。結果として最も人気のある亜種の1つは、カリフォルニア大学バークレー校で開発されたBerkeley Softw
Tediumより。 AppleがPowerPCからIntel CPUに移行した時を振り返り、なぜ今、インテルが15年前のPowerPCと同じ立場にあるのかを考えてみよう。 アーニー・スミス Today in Tedium: おそらく、今日私が状況を説明しようとしている待望の瞬間は、ある意味で完全に避けられないでしょう。何年もの間、AppleはARMプロセッサ・アーキテクチャの知識を利用してデスクトップやノートパソコンにARMを持ち込むという噂がありました。来週の仮想ワールドワイド・デベロッパーズ・カンファレンスで、iPhoneの巨人がまさにそれを行うことを期待されています。もちろん、多くの人は失敗したパートナー、つまりAppleの垂直統合への動きにつながったビジネスの失恋相手であるインテルに焦点を当てることでしょう。しかし、私は、インテルがAppleを買収する途中で打ち負かしたプラットフォ
あるいは、両端の矢印+スクロールボックスからなる、現在主流のスクロールバーへの進化の道筋…というような話。 ※2017-01-25: ContrAlto という ALTO シミュレーターと現存する当時のディスクパックの内容を保持したディスクイメージを使うことで、ジョブズらが見たのに非常に近い GUI の様子がほぼ再現できるようになったので、図や内容を改訂しました。 このブログにおいては今さら言うまでもないことですが、Mac の GUI(より正確には、その前身となる Lisa の GUI)は、完全なオリジナルというわけではなく、ALTO を暫定ダイナブックたらしめた Smalltalk の GUI を“たたき台”にして再デザインされたものです。その具体的なところは長らく謎だったのですが、近年、ビル・アトキンソンがいくつかの場所で公開した、Lisa の開発初期のプロトタイプのポラロイド写真によ
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マイクロソフト、Mac版Microsoft OfficeのソースコードをWindows版のソースコードと一本化実現 20年以上の歴史ではじめて、Microsoft OfficeのWindows版のソースコードとMac版のソースコード、iOS版、Android版のソースコードが一本化されたと、マイクロソフトのプリンシパルソフトウェアエンジニアであるErik Schwiebert氏がツイートで報告しました。 Mac Office 2016 version 16 is now live! For the first time in over 20 years, Office is again built out of one codebase for all platforms (Windows, Mac, iOS, Android)!https://t.co/6gNdKTOEHl — Erik
私は Windows 95 を初めてまともに使ったころからずっとファンクションキー(F1~F12などのキー)の存在に疑問を感じていたのですが、こういう人は少数派なのでしょうか? あるいは、Touch Bar を搭載した MacBook Pro が発表されたことについて「ディスプレイをタッチパネルにしろ」という意見をちらほら見ますが、Touch Bar とディスプレイのタッチパネル化は全く次元の違う問題であり、話がずれていると感じている人は少数派なのでしょうか。 ファンクションキーはノーヒントすぎる 私がファンクションキーがあまり好きではないのは「あまりにもノーヒントすぎる」ということです。 例えば、Windows ではファイルの保存は Ctrl+S ですが、S は Save(保存)を意味するため比較的覚えやすいと思います。 しかし、Windows のエクスプローラーではファイルのリネームが
スティーブ・ジョブズが帰ってきてMacOS Xが登場するずっと前から、MacでUNIXまたはUNIXっぽいものを動かす試みはあった。 A/UX Apple純正のUNIXである。System/V系にBSDの要素も足した結構しっかりしたシステムだった。一見MacOSの上にUNIX要素を足したように見えるが逆で、UNIXシステムの上にMacエミュレーション層を置いていた。ファイルシステムもMacのHFSではなくUFSで、その上でリソースフォークやメタデータを扱うために、AppleDoubleという方式が用いられた。 68kMac用で、FPUとPMMUを必要としたため、動かない機種も多かったらしい。大学などで使われた。 Mac MiNT Atari ST純正OS、TOSをマルチユーザーマルチタスクにしたMiNTというUNIX風OSを68kMacに移植したもの。Macの上で一つのアプリケーションとし
Appleは、初代Macintosh以来のOSを、極力互換性を損ねないように拡張していた。擬似マルチタスクの導入、仮想記憶のサポートと32ビットアドレスへの対応。このへんはDOSや初期のWindowsに比べても先進的でスマートだったと思う。しかし、Win32アプリがプリエンプティブに動くWindows95が喝采とともに登場した頃、Macはまだ擬似マルチタスクだったし、メモリプロテクションもなく、アプリケーションの不具合で容易にOSを巻き込んで爆弾を出していた。AppleはコードネームCopland、予定ではMacOS 8となるOSにおいて先進的OSへと脱皮することを試みた。マイクロカーネルのもとでメモリは保護され、プリエンプティブ・マルチタスクが実現し、オブジェクト指向の環境が実現するとされていた。UIも大きく発展するはずだった。しかもこれまでのOSと完全な互換性をもつとされていたのだ。
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