しかし、奨学金に関する問題は「卒業後」に発生するだけではない。貸与を受けたのに、大学を中退せざるを得ないケースも出ている。その理由としては「奨学金を借りたが、親が別のことに使ってしまった」といった声が、大学の現場から聞こえてくるという。 なぜ、このようなことが起こるのだろうか。 日本学生支援機構も「使い込み」を把握している 日本学生支援機構からの奨学金は、学生本人に貸すものであり、当然、本人名義の口座に振り込まれる。しかし、借りる段階では、本人は高校を卒業したばかりの未成年であることがほとんど。そのため、実質的には親が財産を管理しているということがあるのだ。 もちろん管理の主体が誰であろうと、それが学業に関することに使われていれば、何の問題もない。しかし、全く関係のない支出に流用されているケースが出ている。奨学金を貸与する日本学生支援機構も、学校の奨学金事務担当者との日常のやり取りや、返還