札幌ドームに近く、札幌市営地下鉄駅やバスターミナルに直結しているイトーヨーカドー福住店=札幌市豊平区で2024年3月7日午前10時2分、谷口拓未撮影 総合スーパーの「イトーヨーカ堂」が2月、北海道や東北地方などからの撤退方針を表明した。撤退から読み取れる地方の状況は深刻で、専門家からは過疎化が進む地域社会が負の連鎖に陥る可能性も指摘される。今後、想定される展開に対応策はあるのだろうか。 イトーヨーカ堂は流通大手「セブン&アイ・ホールディングス」の中核企業。近年は赤字が続いており、2月の発表では、北海道と東北、信越地方の「イトーヨーカドー」全17店舗を閉店したり、他のスーパーに売却したりする方針が示された。事業を大都市圏に集中し、経営の立て直しを図るためだ。 急速な人口減少と高齢化に見舞われる北海道が、撤退の例外となるはずはなかった。1975年の帯広市への出店を皮切りに道内で規模を拡大したが