世界の自由貿易体制が転機を迎えている。米国のトランプ次期大統領が21日、環太平洋経済連携協定(TPP)からの離脱を明言したためだ。TPPの漂流が確実となり、巨大な自由貿易協定(メガFTA=総合2面きょうのことば)を核に進んできた貿易自由化は後退が避けられない。中国に対抗する主軸となるはずだったTPPの行き詰まりは、外交や安全保障にも大きな影響を及ぼす。(関連記事総合1、総合2、国際2、企業総合面に)
【ワシントン=川合智之】トランプ次期米大統領は21日、ネットでビデオ演説を公表し、来年1月の大統領就任初日に「環太平洋経済連携協定(TPP)から脱退する意向を通知する」と述べた。「
トランプ次期政権はインフラ銀行設立を検討-ムニューチン氏 Scott Lanman、Shobhana Chandra トランプ次期米大統領の政権移行チームの主要メンバー、スティーブン・ムニューチン氏は16日、新政権が「インフラ銀行」設立も含め、道路・港湾改修の資金調達方法を探ると述べた。インフラ銀行は大統領選の民主党候補ヒラリー・クリントン氏が提唱した構想で、トランプ陣営は選挙戦中、考慮に値しないと批判していた。 ムニューチン氏は16日午前にニューヨークのトランプ・タワーで記者団に対し、「極めて大きな焦点となるのは規制面の改革であり、インフラ投資の資金調達でインフラ銀行創設を検討する」と発言。「経済分野の優先課題は明らかに税金、規制、貿易、インフラだ。現在、全ては立案の段階だが、政権発足後100日以内に経済プランを実行できる状態にしたい」と語った。事情に詳しい関係者によれば、ムニューチン氏
ドナルド・トランプ氏が勝利した米大統領選。トランプ氏のIT政策はまったく不明だが、選挙活動中は大手IT企業に対する攻撃的な言動も目立った。IT企業の多くがヒラリー・クリントン氏を支持していただけに、シリコンバレーは「トランプ大統領」の誕生に戸惑いを隠せない。 シリコンバレーの有名人の中でトランプ氏の勝利を最も喜んでいるのは、起業家で大富豪のPeter Thiel氏(写真1)だ。米PayPalの創業者であり、現在は2004年に起業したサイバーセキュリティ企業の米Palantir Technologies会長と米Facebookの取締役を務めるThiel氏は、トランプ陣営に125万ドルを寄付しただけでなく、共和党大会で演説したり、選挙期間後半の2016年10月に米ワシントンで記者会見を開催したりして、トランプ氏への支持を訴えていた。 Thiel氏は記者会見で「トランプ氏の主張は米国を『普通の国
今週20日の晩にオバマ大統領は「年頭一般教書演説」を上下両院合同議会で行いました。年に一度の「施政方針演説」ですが、今回は昨年11月に中間選挙で大敗を喫した直後であるにも関わらず、好景気に湧く国内のムードを反映して、強気かつパワフルな演説を披露しています。久々にオバマ節復活というところです。 演説の政策面での目玉は、格差是正策です。この政策に関しては、富裕層への課税強化など議会の多数を握る共和党の嫌がる内容が多く、実現の可能性は高くはないのですが、その格差是正策の中で特に目を引くのは「コミュニティ・カレッジ」を無料化するという部分です。 アメリカの大学教育に関しては、アイビーリーグを頂点としたエリート教育が注目されていますが、こうした頂点だけ見れば「アメリカは能力主義の競争社会」というイメージばかりが強調されてしまいます。 ですがその一方で、この「コミュニティ・カレッジ」という制度が象徴す
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