悪性の白血病を引き起こす複数のタンパク質の結び付きを発見し、特定のタンパク質の働きを弱める阻害剤によってマウスのがん細胞を減少させることができたと、鶴岡市の庄内地域産業振興センター、国立がん研究センター・鶴岡連携研究拠点がんメタボロミクス研究室などが発表した。人にも使えるように阻害剤が改良されることで、新たな治療法の開発が期待できるとしている。 研究グループは、放射線の影響などで形成された異常な遺伝子が作り出す融合タンパク質「CALM―AF10」に着目した。この遺伝子の構造を解析するなどし、「CALM―AF10」と通常のタンパク質である「ENL」「MOZ/MORF」が結び付くことで白血病を引き起こすことを突き止めた。 酵素として働く「MOZ/MORF」に関しては既に働きを阻害する薬剤が開発されており、白血病のマウスに2週間にわたって投与したところ、がん細胞が大幅に減少した。さらに他のタンパ