「どっかの政治家が『ジェンダー平等』とかってスローガン的にかかげてる時点で、何それ、時代遅れって感じ」と若い女性が語る。テレビ朝日が公開した「報道ステーション」のウェブCMは、女性蔑視ではないかとネットで炎上した。 テレビ朝日はCMを取り下げ、謝罪コメントを出して「不快な思いをされた方がいらしたことを重く受け止める」と謝罪したが、どのような経過でこのようなCMが作られたのか、それに関与した人が今どう考えているのか、そしてこれからどうジェンダー不平等の解消に取り組んでいくのか。それらを明らかにすることのない反省は、うわべを繕っただけと言うしかない。(女性史研究者=江刺昭子) ▽あまりに甘い現状認識 コメントでは「議論を超えて実践していく時代にあるという考えをお伝えしようとした」とも釈明している。しかし、実践の前提には正しい状況認識があるべきだ。ジェンダー平等をかかげることを「時代遅れ」とする