重要な告知とは本の出版についてです。 いよいよ今週発売となりました。 講談社ブルーバックス 「基準値のからくり~安全はこうして数字になった~」 村上道夫、永井孝志、小野恭子、岸本充生 著 税込み994円です。 http://www.amazon.co.jp/dp/4062578689/ref=cm_sw_r_tw_dp_WG1Mtb03D9WW0 安全に関する本としては、類を見ない面白い本になったと思います! この本は巷に良くある、 〇〇は安全か危険か、ということを論じた本ではありません。 私たちの安全を守る基準値というものは いったいどんな風に決まっているのか? その根拠を探ってみると、それは純粋に驚きの連続であって、 知的好奇心をビリビリ刺激する新しい世界が広がっていた! という本なのです。 例えば、お酒はなぜ20歳からなのか? 大人よりも子供の方がアルコールの害が 出やすいことは科学
彩図社から、『謎解き 超科学』という本が10月25日頃発売されます。 価格は1400円+税で、全国書店及び一部コンビニエンスストアでも販売されます。 こちらの表紙を目印に、見かけたら是非手にとってやって下さい。 ■どうしてどらが宣伝? ニセ科学問題を憂うから、みたいな立派な心がけではなくて、今回取り扱う31項目の超科学(本に於けるニセ科学の表現)のウチ4項目の執筆をどらねこに担当させてくださいましたので、渾身のチカラを込めて(込めたから内容の良さを保証するモノでは無いが)書かせて頂きました。 内容はこのブログの愛読者の方にはおなじみのものですが、過去記事の焼き直しなどではなく、新たに調査しなおし、背景なども存じ上げない方を想定したものとしたつもりです。ニセ科学は社会のリソースを奪うだけでなく、社会的弱者を食い物にするものも存在します。そうしたものが実態を認識されないまま広がってしまう事を放
世界はなぜ、富と権力がかくも不均衡な状態にあるのか――。人類はなぜ、それぞれの大陸でこれほど異なる歴史をたどり、異なる発展を遂げてきたのか――。なぜ、ごく一部の社会が世界を支配するに至ったのか。 それは、民族間の生物学的な差異によるものではなく、たまたま生産性が高く、栽培しやすい野生植物や飼育しやすい野生動物が存在する地域に居合わせたおかげで、早くから農業を発展させることができ、そのおかげで食料生産はもとより、人口増大、技術革新、国家の樹立を推し進め、政治的にも、軍事的の優位に立てたからである――。つまり、食料生産ができる居住環境に存在したかどうかが大きな分かれ目だったということを見事に解き明かした著書『銃・病原菌・鉄』でジャレド・ダイアモンド氏は1998年、ピュリッツァー賞を受賞した。同氏はこのほど、ニューギニアをはじめ40年以上にわたり調査・研究を続けてきた伝統的社会を現代の社会と比較
その1の続き放射能関連で中心にまとめたその1に続き、その2ではそれ以外のテーマのものでセレクトしました。選考基準:おおむね2012年中に発行された書籍で食の安心・安全など食の分野をテーマとしてあつかっているものです。なお、内容紹介については全てamazonの各書籍のページの内容紹介から引用しています。飼い喰い――三匹の豚とわたし 内澤 旬子飼い喰い――三匹の豚とわたし作者: 内澤旬子出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2012/02/23メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 29回この商品を含むブログ (26件) を見る内容紹介自分で豚を飼って、つぶして、食べてみたい――。世界各地の屠畜現場を取材してきた著者が抱いた、どうしても「肉になる前」が知りたいという欲望。廃屋を借りて豚小屋建設、受精から立ち会った三匹を育て、食べる会を開くまで、「軒先豚飼い」を通じて現代の大規模養豚、畜産の
どんなコラム? 職業は科学ライターだけど、毎日お買い物をし、家族の食事を作る生活者、消費者でもあります。多角的な視点で食の課題に迫ります プロフィール 京都大学大学院農学研究科修士課程修了後、新聞記者勤務10年を経て2000年からフリーランスの科学ライターとして活動 先日、『お母さんのための「食の安全」教室』という本を女子栄養大学出版部から出した。私は、同出版部が出している月刊誌「栄養と料理」で2008年から連載しており、それを大幅に加筆修正してまとめたものだ。 タイトルは、編集者から提案を受け、私も納得して決めた。以前だったら、おそらく「うん」とは言わなかったと思う。「食の安全」を考えるのはなにも、お母さんだけではない。お父さんだって、おじいさんだって、みんなで考えなければ。なのに、わざわざ「お母さん」とうたうのは、ジェンダーバイアスにとらわれているからではありませんか? そう、編集者に
『検証 予言はどこまで当たるのか』は、文芸社から出版されたASIOS新刊です。発売日は10/3。古今東西の予言を検証するという内容の本です。安定のASIOS本なので基本は分かりやすく【伝説】パートと【真相】パートを持つ構成となっています。 震災関係のデマや新たな震災が起こるという予言に触れた箇所もちょこちょこあります。 帯コピー 2012年地球滅亡説から、マクモニーグル、ノストラダムス、聖書の暗号やファティマ、聖徳太子や出口王仁三郎等、日本・海外を舞台とした古代から現代までの主要な予言をすべて取り上げ、予言は本当に当たるのかを徹底検証。さらに「予言を信じてしまう」心理にも迫る! 目次 まえがき――予言はどこまで当たるのか(本城達也) 第1章 2012年に人類は滅亡するのか?(本城達也) 「みずがめ座の時代」には世界は大きな変革を迎える?(山本弘) ピラミッドには過去の重要な歴史が記録され、
このブログの読者の方にはおなじみ、毎日新聞の小島正美記者の新刊が出ましたのでご紹介します。[asin:4885553970:detail] 本書は、記者の立場から見た放射能関連報道が煽られる原因分析と震災後の報道や対応についての座談会からなる2部構成となっています。 ニュースの大きさを決める方程式「リスク」についてよく使われる説明に次のような式があります。リスク = ハザード × 発生頻度本書では、これになぞらえて、報道のされやすさについて、次のような式が提唱されています。ニュースの大きさ(伝搬力)= 特異的なこと × 物語 × アクション この式をもとに、被曝について危険性を訴える主張をしていた方々についての検証が行われます。例えば、菅谷昭・松本市長、児玉龍彦・東京大学教授、肥田舜太郎医師などです。この式は著者が提唱したものですが、応用の幅が広いように思えます。今後、特異な報道を目にした
わたし的棚ぼた一万円選書 急に千葉さんに手渡された封筒、開けてみたら1万円札が1枚。何ごとかと思えば、同期の出張を代わったお礼をもらったらしい。 「葵はワンオペで育児してくれたから」と半分わけてくれました。 泡銭の1万円 これはもう、わたし的1万円選書をしろという思し召しなのでは……
イカの心を探る 知の世界に生きる海の霊長類 (NHKブックス) 作者: 池田譲出版社/メーカー: NHK出版発売日: 2011/06/25メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 10人 クリック: 207回この商品を含むブログ (9件) を見る 本書はイカの知性に興味を抱いたイカの研究者の研究物語である.ヒト以外の動物の知性の研究については霊長類やイルカ,それに一部の鳥類のものが有名だが,イカというのは意表を突いている.本書ではそのような研究にいたった経緯や研究の苦労物語を交えて語ってくれている. 本書はまずイカとはいかなる動物かという紹介から始まる.分類学的にはタコやオウムガイと並んで軟体動物の頭足類に属し,大きくコウイカとツツイカに分かれるということになる.これらは全て海産である*1.日本人はコウイカとツツイカを普通「イカ」と呼び区別しないが,英米では一般的な名称としてcuttlef
来年も作りたい!ふきのとう料理を満喫した 2024年春の記録 春は自炊が楽しい季節 1年の中で最も自炊が楽しい季節は春だと思う。スーパーの棚にやわらかな色合いの野菜が並ぶと自然とこころが弾む。 中でもときめくのは山菜だ。早いと2月下旬ごろから並び始めるそれは、タラの芽、ふきのとうと続き、桜の頃にはうるい、ウド、こ…
中央公論 2011年09月号に<徹底討論>放射線リスクの真実 〜ジャンクサイエンスに惑わされないために と題した記事が掲載されていました。 中央公論 2011年 09月号 [雑誌]出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2011/08/10メディア: 雑誌この商品を含むブログ (1件) を見る 討論のメンバーは次の4名の方々。豪華メンバーといってもいいでしょう。松永 和紀:科学ライター(司会)甲斐 倫明:大分県立看護科学大学教授中谷内一也:同志社大学心理学部教授畝山智香子:国立医薬品食品衛生研究所 発売されたばかりの雑誌でもありますし,詳細は実際に読んでいただくとして,どのようなテーマが語られたかの概略と,私の印象に残った発言をご紹介します。放射線による健康影響についての説明 まず,基本の説明として確定的影響と確率的影響,低線量における防護の考え方などが甲斐氏によって行われました。ICR
■世界で一番美しい元素図鑑 セオドア・グレイ (著), 若林文高 (監修), ニック・マン (写真), 武井摩利 (翻訳) 元素コレクターによって書かれた本。元素コレクターというか、元素オタクと言っていい。この本は元素に対する愛にあふれている。著者のセオドア・グレイは、■周期表テーブル(The Wooden Periodic Table Table)を作ったことに対して、2002年のイグノーベル賞(化学賞)を受賞したぐらいだ。このテーブルには「周期表の形をした机で、各元素の部分の蓋を取ると中にその元素または関連品が入っている(P235)」のだそうだ。周期表については説明の必要はないだろうが、これのこと。 周期表は、この古めかしい形で世界中に知られています。だれが見ても、すぐそれとわかります。ナイキのロゴやタージ・マハル、アインシュタインのヘアースタイルと並んで、周期表もまた私たちの文明の象
といっても別に、どこかの出版社から出す、なんて話ではありません。 パブーという、電子書籍作成サービスがあって、そこで作成しました。 内容は、科学とはどういうものか、どういう風に付き合っていくのがいいのか、といったものです。ブログで書きためていたものを加筆修正したり、書き下ろしたりしました。文字数は、11万文字程度で、大体新書くらいです。 今回は、ある程度の分量で、コストも少しかかりましたので。有料としました。80円。ある種の冒険です。10ページ以上試し読みが出来るように設定したので、読んで興味を持ってもらえれば幸いです。 「科学的」に考えるために - TAKESAN | ブクログのパブー 業務連絡 twitterで、私が書いたら読む、と言って下さった方には、お礼として、無料で差し上げます。 kaimai_mizuhiro aburanokoji Eukleideath satodainu
この度、「ねぇ知ってる?大図鑑」という子ども向け図鑑にヨコヅナクマムシの画像を提供したのですが、この図鑑の出来映えが素晴らしいです。東京大学の國枝武和さんも魅力的なクマムシの画像を提供されています。 ねぇ知ってる?大図鑑 私は今までに様々な媒体に自分が撮影したクマムシの画像を提供してきましたが、この図鑑は私がこれまでに関わった媒体の中でも最高レベルの出来です。 図鑑の内容は人体、生き物、宇宙、テクノロジーなど幅広く扱っており、各豆知識について、ゆるキャラの豆しばが「ねぇ知ってる?」とナビゲートする流れにになっています。例えば、クマムシの項目では「ねぇ知ってる?電子レンジでチンしても死なない生き物がいるんだって。」といった具合です。 この図鑑、まず感心するのが、子どもの関心を惹き付けるように各項目のタイトルを工夫しているところです。上のクマムシの項目であれば、「地球上で最強の生き物、クマムシ
最近、いくつかのブログで科学コミュニケーションの話題から、いかにトンデモ情報から脱したかの経験を記すことで何らかの参考となるプロセスを示すという話が生まれた。 発端 メモ:サイエンスコミュニケーションと科学者/研究者/専門家に何を求めるか問題 - 誰がログ ばらこさんの提案 サイエンスコミュニケーションで素人にできることを考える(改題)(2) - ばらこの日記 TAKESANの事例 或るトンデモ支持者の履歴――科学的懐疑主義に目覚めるまで(2011年7月19日追記): Interdisciplinary どらねこさんの考察と事例 サイエンスコミュニケーションで自分なりに考えていること - とらねこ日誌 lets_skepticさんの事例 信奉者だった僕はどのようにして懐疑論者と呼ばれるようになったか - Skepticism is beautiful 自分も色々と思うところがあるので書いて
「エピデミック」を書く前から、疫学、疫学言っている川端ですが、評判のよいこの本を、ずっと読まずに済ませてました。 ゴメン! これは大変な良書です。 なにはともあれ、看板に偽りなく、楽しい! 特に脚注が(笑)。 脚注だけを読むという、変態読者を有無ほどに楽しい脚注というのは、ちょっと規格外。 その上で…… 非常に体系だった議論が展開されるので、とても安心して、流れに身を任せ、しっかり知識が身につく、というのは希有な書籍ですね。 たとえば、疫学の研究デザインについて、それぞれの射程、メリット、デメリットなどをしっかり述べてくれるわけですよ。 日本ではコホート研究こそ、疫学の王道で、症例対照研究は劣ると考えている人は多いが、それは間違えだ。研究デザインには長所短所があり、コホートでしかできないこともあれば、症例対照研究でしかできないこともある、というくだりは、感涙モノ。 ほんと専門家だって、そ
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