卒業式や入学式での「日の丸・君が代」強制を20年以上続ける東京都教育委員会。今年も、過去に不起立を理由に処分を受けた教員の再任用を拒否した。国際機関は是正を求めてきたが、強制の根拠となる通達は撤回されていない。思想・良心の自由を掲げる教員らは、都教委からの圧力が変わっていない現状を訴える。(宮畑譲)
卒業式や入学式での「日の丸・君が代」強制を20年以上続ける東京都教育委員会。今年も、過去に不起立を理由に処分を受けた教員の再任用を拒否した。国際機関は是正を求めてきたが、強制の根拠となる通達は撤回されていない。思想・良心の自由を掲げる教員らは、都教委からの圧力が変わっていない現状を訴える。(宮畑譲)
「戦争論で有名な(プロイセンの軍事学者)クラウゼビッツは、戦争を『政治の延長』と指摘した。戦争は政治の目的を達成する形で終結すると考えられていた。しかし、2度の大戦は総力戦になり、国家が崩壊するまで戦争するようになった。政治の目的に従属せず、お互いの破壊力を究極までせり上げる『純粋戦争』が基本形態になった。抑止力論はこのせり上げで勝ったら相手は断念するはずだという理論で、核兵器を正当化する」 抑止力 相手が武力攻撃すれば、報復して大きな損害を与えられる軍事力を持ったり、同盟関係を築いたりすることにより、侵略を思いとどまらせる力。米国の核兵器による「核の傘」も日本の抑止力の一つ。相手の抑止力を上回ろうと、互いに軍拡を競い合う「安全保障のジレンマ」に陥る恐れもある。
安保法案の廃案を求めて国会前で声を上げる学生団体「SEALDs」メンバーたち=2015年9月15日、東京・永田町、井手さゆり撮影 今から少し前、若者らが国会に詰めかけ、「政治」に向き合った時があった。2015年に安全保障関連法などへの反対運動を展開し、解散した学生団体「SEALDs(シールズ)(自由と民主主義のための学生緊急行動)」。衆院選を前に、当時所属していた大沢茉実(まみ)さん(27)に問うた。いま、政治に何を思いますか――。 【画像】学生団体「SEALDs(シールズ)」に所属していた大沢茉実さん。今は出版社で働く ――SEALDsは安保法反対のうねりを生み出しました 当時はツイッターで政治的な発言をすると、さまざまな層から多様なリアクションが返ってきました。「就活で不利になる」などと攻撃される一方、同世代のアカウントが「あなたの言っていることは間違っている」と真剣に説得してきた。い
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