畑作農家の平均面積が1戸当たり約50ヘクタール弱で、毎年5%前後農家戸数が減る。北海道十勝のJA鹿追町(本所・鹿追町)は、管内農家の規模拡大が必至の情勢下、農業経営の効率化を進めてきた。その一つが、高収益作物であるキャベツの収穫・運搬の機械化、ひいてはロボット化だ。収穫機のロボット化が実現しそうな今、キャベツの“共同圃場(ほじょう)”を作る構想を抱いている。 メーカーや研究機関と連携し、収穫機の無人化を進める JA鹿追町の予冷庫の中を、数台のフォークリフトが行き来している。運搬する鉄コンテナは、1玉数キロはある大玉キャベツでいっぱいだ。予冷庫の奥をのぞくと、キャベツを満載した鉄コンテナが天井まで整然と積みあがっていた。 「収穫のピーク時には、予冷庫に向かって大型トラックがずらっと並ぶんですよ。関東や関西、九州にも出荷します」 こう教えてくれるのは、JA鹿追町営農部審議役の今田伸二(いまだ・