日本民間放送連盟の井上弘会長(TBSテレビ名誉会長)は21日の定例記者会見で、NHKが2019年度の開始を目指す番組のネット常時同時配信を巡り、ネットのみで視聴する世帯を除いてサービスを開始する方針を示したことについて、「小手先風な解決案ではなく、放送とネットの位置づけをきちんと説明してほしい。スケジュール優先でピントがずれている」と疑問を呈した。 その上で、同時配信について「今のところ、民放各社として事業性がないという考えは変わらない。NHKが大々的にやれば民放など(の経営)に影響が出るため、慎重な議論が必要だ」と改めて強調。NHKは19年度の目標時期にこだわらず、当面は試験的提供の範囲で実施すべきだとの考えを示した。【犬飼直幸】