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ブックマーク / qhapaq.hatenablog.com (8)

  • 将棋ソフトの勝率から見る振り飛車迫害の歴史 - コンピュータ将棋 Qhapaq

    振り飛車は不利飛車である。きのこたけのこ戦争の煽り文句で出てきそうなこの文言は今や将棋界の暗黙の了解になりつつあります。 タイトルホルダーを居飛車に独占され、勝率の上でも居飛車に押され、プロ棋士にwebニュースで冬の時代到来と言われてしまうなど、振り飛車にとって厳しい時代が到来しています。 さて、人間にとって振り飛車が冬であるように、コンピュータにとっても振り飛車は冬の状態を迎えているのでしょうか。稿では将棋ソフトの振り飛車の歴史を紐解いていきます。 【将棋ソフトの振り飛車の黎明期(1990〜2000年初頭)】 意外にも(?)、この頃の振り飛車は将棋ソフト界隈のエース戦法の一つでした。というのも、当時の将棋ソフトは水平線効果で序盤、中盤の挙動が怪しく、序盤で変な悪手を指させないためには「初手、3手目は76歩、66歩として角交換を避ける」などの特別な処理を人間が逐一組み込まなければならなか

    将棋ソフトの勝率から見る振り飛車迫害の歴史 - コンピュータ将棋 Qhapaq
  • AlphaZeroに投了宣言しないといけないかも知れない - コンピュータ将棋 Qhapaq

    AlphaZeroの論文が出てきました。arxivに出してた論文はイケてなかったですが今回のはイケてます。 前回の論文に対しては今の御時世でWCSC27のelmoに勝ったぐらいで convincingly defeated a world champion program とか言わないでよとか、投了の基準が900点なの意味がわからんとか、定跡はどうしたのかとか、棋譜がないのはどういうことかとか散々な評価をした記憶があります。 が、なんと今回は棋譜があります。しかも羽生竜王に棋譜コメを貰ったようです。棋譜の公開に伴い、戦型の分布も明らかになりました。Zero言いながらちゃんと居飛車を指します。WCSC28でCrazyShogiも矢倉組んでたので驚くほどではないかも知れません。 そして、棋譜の公開と同じくらいイケてるのがaperypaq(Apery-Qhapaq関数、略してaperypaq。2

    AlphaZeroに投了宣言しないといけないかも知れない - コンピュータ将棋 Qhapaq
  • 今の将棋ソフトはAlphaZeroを超えている件 - コンピュータ将棋 Qhapaq

    AlphaZeroの論文は世界に衝撃をもたらしました。曰く、ディープラーニングと強化学習で作られた評価関数は激烈に強く、囲碁だけでなく、チェス・将棋でも人間を超え最強のソフトを超えたと。 人間 vs コンピュータに終止符を打ち最後まで絶対的強さを魅せつけたPonanza、そのPonanzaをWCSC27で破ったelmo、そのelmoを90-2-8で破ったAlphaZero。elmoとのレート差は約400。コンピュータ将棋も終わった。 ......と思ったかも知れません。あの時は。 しかし、AlphaZeroの論文(2017年12月発表)から1年も経たないうちその神話は終焉を迎えました。 レーティングサイト(新/旧)のレーティング表からもお察しの通り、今の将棋ソフトのレーティングはelmo+400ぐらいの値が出ています。 orqha0926はorqhaの最新バージョン(公開版orqhaに対し

    今の将棋ソフトはAlphaZeroを超えている件 - コンピュータ将棋 Qhapaq
    h5dhn9k
    h5dhn9k 2018/10/08
    id:kiteretsu-elekitel 確かにAlphaZeroの汎用性は特筆すべきブレイクスルーですが、"機械学習で人を超えるレベルまで短時間で到達出来ること"は将棋ではボンクラーズの時点で可能でしたよ。資金と計算資源も桁違いですし。
  • 将棋ソフトから見る昨今の女流棋士の急激な成長 - コンピュータ将棋 Qhapaq

    棋士ランキング(レーティング)のレーティング最下位は誰でしょう。 長きにわたってこの問の答えは「女流棋士」だったのですがそれも今は昔。2018年になってから女流棋士はそのレートを80超上げる急激な成長を遂げ、レーティング最下位の座を脱出しています。 確かに、女流棋士界で不動の王者である里見女流四冠の男性プロ棋士成績(巷でいう公式プロ棋戦)での勝率は3割弱であることを考えると、男女プロ棋士間に大きなレート差があることは間違いないでしょう。 とはいえ、同じ負けでも完敗と惜敗がありますし、年に数局しか組まれないカードだけで判断するのも早計というものではないでしょうか。そこで稿では女流棋士の棋譜を将棋ソフトを用いて解析することで、女流棋士の近年の成長を見ていきたいと思います。 【悪手率は大差ない】 今回はQhapaqを使って里見女流四冠の棋譜を解析してみました。Qhapaqを用いて手が指された前

    将棋ソフトから見る昨今の女流棋士の急激な成長 - コンピュータ将棋 Qhapaq
    h5dhn9k
    h5dhn9k 2018/09/24
    id:BigHopeClasic [新四段]に求められる棋力は上位50%でしょうし…。
  • 第28回コンピュータ将棋選手権の感想戦(雑談編) - コンピュータ将棋 Qhapaq

    2018.05.08に修正 第28回世界コンピュータ将棋選手権に妖怪惑星Qhapaqとして参加しました。悲願の決勝リーグ進出を達成し、最終的な順位は7位入賞となりました。応援してくれた方、大会を支えてくれた方、大会を楽しんでくれた方全てにお礼申し上げます。 稿では御礼に変えて実況などでは出てきにくい、Qhapaqから見た舞台裏のうち技術と関係ない話(技術的な話はもう少し検証が必要なので)をしていきます。 Crazy shogi、マジでCrazy: 大会の注目株の一つであったCrazy shogi。海外勢としては2人目なのですが、日語を話せない参加者が来るのは当に久々で英語対応に苦慮しました。基的にYSSの山下さんが対応をしていましたが、山下さんが大会運営に出ているときは代わりに私が説明をしたりもしました(中継ブログの画像でやたらRémiさんと一緒に写ってるのはそれだ)。 開発者の

    第28回コンピュータ将棋選手権の感想戦(雑談編) - コンピュータ将棋 Qhapaq
  • 最強ソフトの言うことの真逆をやると最弱になるのか検証してみた - コンピュータ将棋 Qhapaq

    今や将棋研究のお供の定番である将棋ソフトですが、その裏で初心者の練習相手としても定番になりつつあるようです。駒の動かし方を覚えた人が次にやるべきなのが数練習をすることであり、数をこなす為のモチベーションを維持する際に、無限に遊んでくれてしかも負けてくれる将棋ソフトにニーズがあるようです。 どのぐらいニーズがあるかというと、絶対王者のponanzaさえも弱いソフトを作ることに一石投じる程度にはニーズがあるようです。 将棋ウォーズにある史上最強に弱いPonanzaの話|山 一成@Ponanza|note 曰く、クッソ強いponanzaの評価値を反転すればクッソ弱いソフトが出来る。 成る程。ponanzaが全力で悪くなる局面を探してくれるなら、確かに弱くなりそうだ。しかし私はこの記事を見て「ソフト同士が負けることに全力を尽くした場合、果たしてどのくらいまで弱くなるのか」が気になりました。 ここ

    最強ソフトの言うことの真逆をやると最弱になるのか検証してみた - コンピュータ将棋 Qhapaq
    h5dhn9k
    h5dhn9k 2018/01/16
    説明あるけど、直接の自殺手は禁じてあるから勝負?が成立しているんだよねw 芸人の罰ゲームを感じる。
  • 藤井四段と羽生三冠のどちらが強いか、流行の人工知能に聞いてみました - コンピュータ将棋 Qhapaq

    藤井四段がデビュー開始から連勝を重ね、遂に連勝記録を塗り替えたようです。想像を遥かに超える強さに将棋民は大いに盛り上がっています。 ここまで来ると藤井四段がどのぐらい強いか。もう少し俗な言い方をすれば、将棋界の新スター藤井四段と、将棋界のレジェンド羽生三冠とどちらが強いのかが気になることでしょう。 両者の直接対局はAbemaTVの炎の七番勝負とニコニコの獅子王戦の2局で成績は1勝1敗。拮抗した実力を見せているようにも見えます。 が、どちらが強いかという問いに答えるにあたり、2局はあまりに数が足りていません。人間同士の戦いだから仕方ないにせよ、統計学的な観点からは少なくとも1000勝負位はして貰いたいところです。 しかし、そんなことは流石に出来ないので、今話題の人工知能にどちらが強いか聞いてみることにしました。 【実験方法】 ※:数理的な詳細は次の記事で扱う予定です 今回の解析方法について

    藤井四段と羽生三冠のどちらが強いか、流行の人工知能に聞いてみました - コンピュータ将棋 Qhapaq
    h5dhn9k
    h5dhn9k 2017/07/02
    何と! 羽生三冠vs藤井四段でコンピューター推定とは言え藤井四段優勢なのか!?……。まぁ諸条件や推計の正確さも分からんからネタの域は超えないだろうが。そんなに計算資源は使っていないだろうし。
  • アピール文から読み解くWCSC27の見どころ(大合神クジラちゃん編) - コンピュータ将棋 Qhapaq

    久々のシリーズ物として、WCSC27に参加しているソフトのアピール文を、私、Qhapaqの開発者が読解/解説していきたいと思います。シリーズを通じて、皆様がコンピュータ将棋を好きになってくれれば、そして、人工知能の織りなす科学を楽しんでいただければ幸いです。 前回記事:アピール文から読み解くWCSC27の見どころ(うさぴょん2’TURBO編) - qhapaq’s diary 注:以下の考察はQhapaq開発者の予想です。開発者に確認をとっているわけではありません。あくまで参考として楽しんでいただけると幸いです。 ・オープンイノベーションの先駆者 大合神クジラちゃん 大合神クジラちゃんのアピール文: http://www2.computer-shogi.org/wcsc27/appeal/GodWhale/appeal.pdf aperyの公開以降のコンピュータ将棋界において、第三勢力と

    アピール文から読み解くWCSC27の見どころ(大合神クジラちゃん編) - コンピュータ将棋 Qhapaq
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