参議院選挙の投票日が近づいてきた。今回も悩ましい。 SNS上で「マスメディアから表立って政策や選挙活動を報道されていない」と指摘が相次ぐ、れいわ新選組が話題だ。れいわ新選組の選挙活動には、ほかの野党の応援に出向くことや、大河ドラマ『新選組!』に出演していた元俳優・山本太郎の熱量のある演説スタイルなどポイントがいくつもある。 だが、ここで注目したいことは、れいわ新選組が鮮やかに浮上させた論点である。つまり、「何らかのマイノリティとしての当事者性をもつ国会議員がきわめて少ない現在の日本社会のままで本当によいのか」という論点である。今回の選挙において、障害や難病、不当解雇されたシングルマザーといったさまざまな当事者と呼ばれる人々を立て続けに擁立することで、れいわ新選組は当事者で(も)ある国会議員を選ぶか否か、という点を重大な論点として有権者の前に急浮上させたのである。そうした政党としてのスタイル