知識も経験もコネもないのに出版社になった。おまけに、すべての業務をたった一人でこなす私。汗と涙と苦笑いの細腕苦労記。 出版業界では「人脈がモノをいう」とか「顔を売っとくのが大切」とか言われている。言われているって、私はどうせ蚊帳の外だが、いろんな本にそう書いてある。大きな仕事をしたいのならそうなんだろうな、と思っていた。人脈があればチャンスも広がるだろう。 実際のところ、うち規模だとちょっと話が違う。チャンスというより、マイナス部分を補うために必要と感じることが多い。ちょっと前に書いた「書店営業」とか「出版の経理」とか、あんな当たり前の業務。知ってる人間がいたら、どんなに楽だったか。 で、自分の売込みとかがめちゃくちゃ苦手な私だったが、それでも会ってくれる人がちょろちょろ出てきた。だんだん「ギョーカイの人々」の名刺も増えてきた。ありがたいことだ。 私の自己分析では、出版界について「本」で勉