街中にひっそりと生える野草のようにたくましく。第8回横浜トリエンナーレのテーマ「野草:いま、ここで生きてる」にはそんな思いがこめられている。メイン会場の1つである、3年間の改修閉館を経てリニューアルオープンした「横浜美術館」。 大屋根から光がたっぷり入るようになったグランドギャラリーには古代の怪獣のようにも未来のサイボーグのようにも見えるサンドラ・ムジンガの作品や、ロシア侵攻で難民となったウクライナの人々が登場するオープングループの作品が並ぶ。3階展示室には勅使河原蒼風、ケーテ・コルヴィッツ、坂本龍一らの作品が。 「横浜美術館」以外にもギリシャ神殿のようなファサードが印象的な「旧第一銀行横浜支店」、レンガの壁が美しい「BankART KAIKO」などが会場になっている。作品には戦争や気候変動など、社会的な問題を扱ったものが多い。困難な状況をどう乗り越えていくのか、アートの側面から考えていこ