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米国ワシントン州に住む男性が、生まれた我が子の遺伝子検査をしたところ、生物学的には本人の子供ではなく、兄弟の子供であることが分かったという。 精子は確かに本人のもの この34才の男性は、妻とともに不妊治療を受けており、生まれた子供は人工授精によるもの。 担当医は人工授精に使用した精子が夫本人のものであることを確認している。それにもかかわらず、生まれた子供の血液型が両親のどちらとも一致しなかったため、夫妻は遺伝子検査を依頼した。 遺伝子は兄弟のもの 医師が夫の唾液から採取した遺伝子を調べると、子供のものとまったく違っていた。つまり、100%夫の子供ではない。 ところが、夫の精子を調べると、10%という半端な割合が子供の遺伝子と一致した。これは、遺伝学的には、夫の兄弟が本当の父親であると考えられる。 だが、さらに不可解なことに、当の夫に兄弟はいないのだ。 兄弟は夫の体内に吸収された双子の一方
「ヒトゲノム」という言葉をご存じだろうか。ヒトは人間で、ゲノムは全遺伝情報の意味。人間の詳細な“設計図”がヒトゲノムである。 ヒトゲノムの解読を完了した──。2000年6月、米国のビル・クリントン大統領(当時)と、英国のトニー・ブレア首相(当時)は、衛星回線を使って異例の会見を開いた。国際研究グループと米ベンチャーのセレーラ・ジェノミクスが10年越しの研究で達成した成果に対し、「20世紀の科学進歩の中で最高の発見だ」とクリントン大統領は最大級の賛辞を送った。 世界中に伝えるべき偉業として称えられたのは、大きく2つの理由があった。まずヒトゲノムの解読は、膨大なデータ=ビッグデータの処理が必要で、極めて困難とされてきたからだ。人間1人当たりの遺伝子に含まれる23対の染色体を構成する31億もの塩基対の配列を解析しなければならない。 もう1つはヒトゲノム解読により、将来的に期待できるメリットの大き
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